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Anthropicは、AIチャットボット「Claude」を軸に企業向け市場へ経営資源を集中し、OpenAIやGoogleとの違いを鮮明にしている。個人・法人の両市場を狙う競合に対し、同社は企業の業務フローに組み込まれるAPIとコーディング支援AI「Claude Code」を成長の柱に据える。

その成果は業績にも表れている。年換算売上高(ARR)は2024年1月の1億ドルから、2025年1月に10億ドル、2026年1月には140億ドルへ拡大した。2年間で140倍に伸びた計算だ。

資金調達面でも評価は急速に高まっている。Anthropicは今月12日、シンガポール政府系ファンドのGICとベンチャー投資会社Kotuが主導するシリーズGで300億ドルを調達した。企業価値は3800億ドルと評価され、2025年9月のシリーズF時点の1830億ドルから約5カ月で2倍超に膨らんだ。

収益構成を見ても、同社の法人偏重は明確だ。グローバル投資情報プラットフォームTSGによると、Anthropicの売上の70〜75%は法人向け契約とAPI関連が占める一方、消費者向けサブスクリプションは10〜15%にとどまる。

料金戦略も企業や開発者を意識した設計となっている。Anthropicは最近、最上位モデル「Opus 4.5」のAPI価格を入力100万トークン当たり5ドル、出力25ドルに設定し、従来版の「Opus 4.1」から3分の1へ引き下げた。中位モデル「Sonnet 4.5」は入力3ドル、出力15ドルとし、性能を高めながら前モデルと同価格を維持した。

一方、個人向けプランの利用上限は競合より厳しい。月額20ドルの「Claude Pro」は、5時間で約45メッセージまでに制限されており、2025年8月からは週間の利用上限も追加された。同価格帯の「ChatGPT Plus」や「Gemini Pro」が実質的に無制限に近い運用であるのとは対照的だ。

これに対し、競合各社は個人向けを軸に料金プランを見直している。OpenAIは1月、広告付きの低価格プラン「ChatGPT Go」を月額8ドルで170カ国に投入し、週次アクティブユーザー8億人規模の拡大を狙う。Googleも「Gemini 3 Pro」に2TBのクラウドストレージとYouTube Premiumを組み合わせた「AI Pro」を年額60%引きで販売し、バンドル戦略を強化している。

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