ビットコインは7万1000ドル近辺で上値の重い展開が続いている。市場心理は2022年のFTX危機時に近い水準まで悪化しており、出来高の減少を背景に流動性も細っている。相場の次の焦点は、6万ドルの節目を維持できるかどうかだ。
CoinDeskが10日(現地時間)に報じたところによると、ビットコインは先週、いったん6万ドル台前半まで下落した後に7万ドル台へ反発した。ただ、その後は上昇の勢いが鈍った。
FXProのシニア市場アナリスト、アレックス・クプチケビッチ氏は「ビットコインにはなお売り圧力が残っており、近く200週移動平均線を再び試す可能性が高い」と指摘した。さらに「週末にかけて回復基調は弱まり、時価総額2兆4000億ドル近辺では売りが出ている。追加下落の可能性がある」と述べた。
市場心理の悪化も鮮明だ。暗号資産市場の恐怖・強欲指数は週末にかけて一時6まで低下し、2022年のFTX危機当時と同水準まで落ち込んだ。その後は14まで戻したものの、クプチケビッチ氏は「買いに向かうにはなお低すぎる水準だ」との見方を示し、「一時的な不安ではなく、市場の構造的な不安定さを映している」と分析した。
流動性の低下も重荷となっている。出来高が細る局面では、小幅な売りでも価格が振れやすくなり、追加の損切りや清算を誘発しやすい。主要な中央集権型取引所の総出来高は、昨年10〜11月の水準と比べて約30%減少した。月間の現物出来高も1兆ドルから7000億ドル規模まで縮小した。
先週は取引が急増する場面も複数あったが、全体としては市場参加の減少傾向が続いているという。トレーダー、なかでも個人投資家が一斉に離れるのではなく、徐々に市場から退いている可能性を示している。
Kaikoは今回の下落について、ビットコインの半減期を軸とする4年サイクルの一部と分析した。ビットコインは2025年末から2026年初めにかけて12万6000ドルでピークを付けた後、すでに60%超下落している。過去の例でも、こうした調整局面は数カ月続き、反発の失敗を何度も挟む傾向があるという。
目先は、ビットコインが6万ドルの支持線を守れるかが最大の焦点となる。この水準を明確に割り込めば、流動性の薄い市場環境のなかで下落が一段と加速する可能性があると、CoinDeskは伝えている。