公益目的のAI活用を支える「公益データ」の法的基盤整備に向けた議論が本格的に動き出した。
国家AI戦略委員会は2月11日、社会分科会主催の「公益データ・ガバナンス法制化セミナー」を開いた。公益目的のデータ活用を後押しするうえでの法制度上の課題を洗い出し、今後の整備の方向性を議論した。
セミナーでは、国内外の政策動向や主要論点が共有されたほか、現場で蓄積されてきた活用事例も紹介された。具体的には、手話動画のAIデータセット、障害者の移動権を支援するデータ、患者主導の公益データ、市民参加型のシビックハッキング事例などを取り上げた。
討論では、公益データを継続的に蓄積する仕組みづくりに加え、データ管理主体の不明確さ、個人情報保護と公益活用の両立、関係省庁間のデータ連携を阻む制度上の制約などが主な課題として挙がった。
イム・ムニョン常勤副委員長は「公益データは単なるデータ開放にとどまらず、AI基盤社会と社会革新を支える中核的な基盤だ」と述べた。そのうえで、「今回の議論を踏まえ、関係省庁や国会と連携しながら、公益データの法制度基盤の整備を支援していく」とした。
著者について