LG Electronicsは2月11日、順天市庁で、順天市、ソウル大学ブルーカーボン事業団と「ブルーカーボン生態系の造成およびカーボンニュートラルの共同推進に関する業務協約」を締結したと発表した。新素材「マリン・グラス」を活用し、順天湾干潟の生態系再生に取り組む。
協約に基づき、ユネスコ世界自然遺産に登録されている順天湾干潟の約1500平方メートルで、マリン・グラスを活用した実証事業を実施する。塩生植物の生育促進と炭素吸収効率の検証が狙いだ。
ブルーカーボンは、海洋や沿岸の生態系が吸収・貯蔵する炭素を指す。陸上生態系に比べて炭素の吸収速度が速く、貯蔵能力も大きいとされる。
マリン・グラスは、LG Electronicsが独自開発した機能性ガラス素材。水に触れるとミネラルイオンを放出し、海藻や塩生植物の生育に必要なミネラルを一定量・一定速度で供給できるという。
同社は、ミネラル成分の溶出を精密に制御する技術を確立したとしている。
用途に応じて、マリン・グラスは種類や量、形状を変えて加工できる。流速の速い海域では、球状ビーズや平板状チップに加工し、ミネラル成分が拡散しにくいよう、硬く重い仕様に設計する。
今後は、順天湾干潟内での塩生植物群落の造成や、長期的な生態系管理モデルの構築に向けて、協力範囲を広げる計画だ。
LG Electronicsは、ガラスパウダーを基盤とする新素材の研究開発と事業化を通じて、新たなB2B事業の育成を進めている。ソウル大学ブルーカーボン事業団とは、国内外のブルーカーボン産業の活性化に向け、新規事業の発掘や共同技術開発も進めている。
また、国家水産業クラスター事業団、韓国水フォーラムと共同で、「ミネラル・ウォッシュ」洗剤の洗浄性能や、水・電力の削減効果を検証する実証事業も進めている。
同社は2013年、北米市場向けに発売したオーブンに機能性ガラスパウダーを初めて採用した。これまでに、ガラスパウダー関連で420件の特許を出願したとしている。
こうした技術を基盤に、プラスチック、塗料、ゴムに少量添加することで、微生物由来の悪臭や汚染を抑える抗菌・防カビ素材「Puretek」や、洗剤の界面活性剤を代替する洗濯素材「ミネラル・ウォッシュ」などへと、ポートフォリオを拡大している。
キム・ヨンソクHS機能性素材事業室長は「環境保全と炭素問題の解決に貢献すると同時に、持続可能な新素材事業を育成し、競争力を高めていく」とコメントした。