暗号資産の総時価総額が今年に入って20%超減少するなか、相場が目先の底に近づいているかどうかを巡って見方が分かれている。こうした中、分析プラットフォームのSantimentは、押し目買いのタイミングを探るための5つのシグナルを示した。ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが10日(現地時間)に報じた。
1つ目の指標として挙げたのが、極端なネガティブ心理を示す「FUD」(恐怖・不確実性・疑念)の急増だ。SNS上で特定銘柄を巡る否定的な言葉が急増し、FUDが市場を覆う局面では、相場が反発に転じるケースが少なくないという。Santimentは直近の事例として、ビットコインが6万ドル近辺まで下落した後、FUDの拡大から24時間で19%反発したケースを紹介した。「暗号資産市場の終焉を語る声が強まるほど、逆張りの買い場になり得る」と分析している。
「Buy The Dip(急落時の押し目買い)」という表現の増加も手掛かりの一つとした。ただ、Santimentはこの指標だけを過信すべきではないと警告する。個人投資家の投げが出尽くす前に相場が反発へ向かうこともあり、単独では信頼性に限界があるためだ。
あわせて注目すべきだとしたのが、使われる言葉の過激化だ。相場に関する議論が「下落」から「暴落」「崩壊」といった、より破局的な表現へ移っていくかをみる。恐怖が極限まで高まり、投げ売りが広がる局面は、短期的な底と重なることが多いとしている。
悲観的なキーワードの広がりもシグナルになり得る。「売り」「ゼロ」「0ドル」「完全崩壊」といった言葉が広く使われる局面は、個人投資家の市場心理が著しく悪化している状態を示すという。恐怖による売りが終盤に差しかかっている兆候とみることができる。
オンチェーン指標では、30日MVRV(市場価値対実現価値)比率を取り上げた。これが大幅な割安圏に入ると、直近に購入した投資家の多くが平均的に含み損を抱えている状態を示し、過去の例では反発の可能性が高まりやすかったという。一方、大幅な割高圏では新規の買いを控えるのが望ましいと付け加えた。
もっとも、こうしたシグナルが相場の反発を保証するわけではない。市場では弱気相場の長期化を指摘する声も出ている。最終的な投資判断は、各投資家が自身のリスク許容度や運用戦略、機会損失を踏まえて総合的に判断する必要がある。