科学技術情報通信部は2月10日、生活や産業現場での不便解消に向け、周波数関連の規制を見直すと発表した。6GHz帯Wi-Fiの屋内出力引き上げやBluetoothの新技術導入、視覚障害者向け支援機器の利用拡大、テレビ空き周波数帯(TVWS)の活用拡大を進める。
見直しの柱は4点ある。まず、6GHz帯の一部(5925〜6425MHz)について、Wi-Fiの屋内出力上限を0.5Wから1Wに引き上げる。大容量・超低遅延通信の利用を後押しし、AIサービスやXRコンテンツの提供を円滑にする狙いだ。スマート工場やオフィスなどで、より安定した無線通信環境の整備も期待される。
ワイヤレスイヤホンなどの「探す」機能で使われるBluetoothの新技術にも制度面で対応する。新たなBluetoothの電波形式を追加し、低消費電力かつ高効率の技術を活用した高精度の屋内測位サービスを可能にする。
視覚障害者の移動利便性向上に向けた規制緩和も盛り込んだ。音声誘導機とスマートフォンをつなぐゲートウェイでも235.3MHzの利用を可能にし、専用リモコンではなくスマートフォンアプリで位置情報を確認できるようにする。
地下やトンネルの工事現場でTVWSを活用しやすくする制度見直しも行う。GPSの利用が難しい環境でも、TVWSを使うデータ通信用無線機器によって、作業者の位置確認やリアルタイムの安全管理を可能にする。これまで出力が固定型機器(1W/6MHz以下)より低く制限されていた移動型機器(100mW/6MHz以下)についても、一定の条件を満たす区域内では固定型と同水準まで出力を引き上げられるようにする。
今回の制度見直しは、個別の許可や認可なしで利用できる周波数に関する告示2件の改正を通じて進められた。科学技術情報通信部は先月8日から28日まで行政予告を実施し、改正手続きを終えた。AIやデジタル技術の進展に対応した新たな通信環境を支えるとともに、通信インフラが脆弱な地域や現場を補完する意義があるとしている。
電波政策局長のイ・ヒョノ氏は「今後も国民や企業の意見を引き続き幅広く聞き取り、周波数利用に関する課題の解決に最善を尽くす」と述べた。