写真=Kraftonのロゴ

Kraftonは2月9日、2025年の連結売上高が3兆3266億ウォンとなり、過去最高を更新したと発表した。主力の「PUBG: BATTLEGROUNDS」を中心とするIP拡大が業績を押し上げた。あわせて同社は、「PUBG 2.0」への移行やAI活用を軸にした中長期戦略を示し、M&Aと株主還元も強化する方針を明らかにした。

同日の業績発表コンファレンスコールでは、AIとゲーム開発の中核能力を組み合わせ、グローバル市場での成長を加速させる考えを打ち出した。

2025年の連結売上高は3兆3266億ウォンで、前年比22.8%増だった。一方、営業利益は1兆544億ウォンで同10.8%減。開発人員の拡充や一時費用の計上が利益を圧迫した。第4四半期は売上高が9197億ウォン、営業利益が24億ウォンだった。

第4四半期の営業利益が大きく落ち込んだ要因について、ペ・ドングンCFOは、ソンスドンの新社屋移転に備え、今後4年間にわたって使用する共同勤労福祉基金に816億ウォンを拠出するなど、一時的な費用を計上したためだと説明した。そのうえで、「一過性の項目であり、安定したキャッシュ創出力を基に、投資と株主還元のバランスを取っていく」と述べた。

◆PUBG IPは年商1兆ウォン突破、「PUBG 2.0」へ移行加速

PUBG IPフランチャイズの2025年売上は前年比13%増となった。このうちBATTLEGROUNDS IPはPCプラットフォームで同16%伸び、年間売上で初めて1兆ウォンを突破した。月間平均利用者数も同11%増と、ユーザー基盤の拡大が続いた。

11月に実施したPorscheとのコラボレーションは、歴代のスーパーカー提携の中で最大の成果を上げ、第4四半期のPC売上を押し上げた。

2026年1月の実績も堅調だった。ペ・ドングンCFOは「旧正月の復刻イベントは、同種イベントとして過去最高の売上を記録した」と説明。パートナー企業向け技術サービス手数料も、複数のコンテンツ更新を通じて1月に堅調な伸びを確認したとした。

モバイル事業も成長基調を維持した。「BATTLEGROUNDS MOBILE」と「BATTLEGROUNDS MOBILE INDIA(BGMI)」の課金ユーザー数は、それぞれ前年比5%増、27%増となった。第4四半期のモバイル売上は季節要因で前年同期比19%減だったが、キム・チャンハン代表は「収益性より利用者基盤の拡大を優先した運営を行った」と説明。「事業の基礎体力に変化があるわけではなく、第1四半期の数値で確認できる」と述べた。

中国の「和平精英」については、「競合シューティングゲームは中国市場に限定され、ジャンル特性も異なる」としたうえで、「平均DAUが前年比で2桁成長するなど、ユーザー層は拡大している」と強調した。

こうした成長を踏まえ、同社はUnreal Engine 5へのアップグレードと、ユーザー生成コンテンツ(UGC)エコシステムの高度化を柱とする「PUBG 2.0」への移行を加速する。あわせて、「Black Budget」「PUBG: Blindspot」「Valor」など、IPを基盤とした新作ラインアップでフランチャイズ競争力を高める方針だ。

◆AIで開発効率を約40%改善、3段階のM&A戦略も

新作の立ち上がりも順調だった。2025年に発売した「inZOI」と「MIMESIS」は、いずれも発売初期に100万本超を販売した。Kraftonは現在、26本の開発パイプラインを抱えており、「Subnautica 2」「Palworld Mobile」「NO LAW」「Dinkum Together」などを順次投入する予定だ。

開発の効率化にも取り組む。AI技術を制作工程に導入し、新作開発費を約40%効率化する方針だ。ペ・ドングンCFOは「これまでコストをかけていた単純なアートアセットの外注をAIで代替し、長期的には外注費をこれまでより圧縮できる」と述べた。

M&Aと投資では、(1)大型IP獲得を狙う大型M&A、(2)ファンダムを基盤にIP価値を高める中小型M&A、(3)戦略的持分投資と2PP(2nd Party Publishing)――の3段階戦略を展開する。キム代表は「大型IPのM&Aは戦略上の優先順位が非常に高い」とし、「適正なプレミアムの範囲内で、事業規模の拡大につながる機会を継続的に検討している」と語った。

2025年に7100億ウォンを投じた日本のADKについては、「アニメIPのゲーム化や、ゲームのアニメ化といったシナジーを模索している」と説明。「ゲーム化に適したIPを優先的に見極め、Kraftonの開発力でグローバル市場向けタイトルを作る」と述べた。

2026年の費用構造についてペ・ドングンCFOは、「希望退職プログラム関連の費用約400億ウォンを第1四半期に計上する」と説明した。「『Subnautica 2』やPUBG IPの新作投入に伴ってマーケティング費はやや増加し、新作開発とフランチャイズ強化により支払手数料も増える」との見通しを示した。

◆「Game for AI」も推進、3年で1兆ウォン超を株主還元

AI戦略では、開発効率化を支える「AI for Game」にとどまらず、ゲームで培った技術を現実世界に展開する「Game for AI」にも取り組む。ゲーム内データを基に現実世界を認識するモデルを構築し、中長期的にはヒューマノイドロボティクスなどフィジカルAI分野で新たな事業機会を探る。キム代表は「グローバルのハードウェア先導企業との提携を通じ、シナジーを最大化したい」と述べた。

株主還元も拡充する。Kraftonは2026年から2028年までの3年間で、総額1兆ウォン超の新たな株主還元策を実施する。上場後初めて、毎年1000億ウォン規模の現金配当を導入するほか、7000億ウォン超を自己株式の取得と全量消却に充てる計画だ。第1弾として、2月10日から約2000億ウォン規模の自己株取得を始める。

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