写真=聯合ニュース。イ・チャンジン金融監督院長が9日、ソウル市永登浦区の金融監督院で2026年の業務計画を発表後、記者団の質問に耳を傾ける様子

Bithumbで発生した大規模なビットコイン誤付与を巡り、125BTCがなお回収できていないことが分かった。金融当局は現場検査に着手しており、政府・与党も取引所の内部統制を強化する制度整備を急ぐ構えだ。

金融当局と業界によると、6日にBithumbで起きたシステム障害で誤って利用者口座に計上されたビットコインのうち、125BTCが未回収となっている。金額にして約130億ウォン、約14億円に相当する。

事故は6日午後7時ごろに実施した「ランダムボックス」イベントの報酬付与の過程で起きた。担当者が当選者249人に支給する報酬額を入力する際、本来は「ウォン(KRW)」とすべきところを誤って「ビットコイン(BTC)」に設定したため、1人当たり2000ウォンの代わりに2000BTCが付与された。

その結果、計62万BTCがシステム上で利用者口座に計上された。事故当時の相場で換算すると約60兆7600億ウォン規模に達する。Bithumbの実保有量とされる約4万2000BTCを大きく上回る水準だった。

Bithumbは事故発生から約35分後に入出金を停止し、回収作業に着手した。ただ、一部利用者が資産を売却したり外部に出金したりしたため、全量の回収には至らなかった。

金融当局の把握では、誤付与されたビットコインを売却した利用者は86人に上る。このうち一部は、売却代金の約30億ウォンを市中銀行の口座に引き出した。残る約100億ウォン相当は、EthereumやXRPなど他のデジタル資産に交換されたとみられている。

Bithumbは未返還の利用者に個別に連絡し、資産の返還を求めている。Bithumb関係者は「返還に応じない場合は、民事上の不当利得返還請求訴訟など法的措置を検討せざるを得ない」と述べた。

法曹界や業界では、民事上の返還義務は認められる可能性が高い一方、横領罪などの刑事責任が成立するかどうかについては見方が分かれている。

今回の事案を受け、取引所の内部統制の不備も改めて浮き彫りになった。デジタル資産取引所では一般に、実際の資産移動に先立ってシステム上の帳簿に残高を記録する方式が採られている。銀行や証券会社などの伝統的な金融機関でも使われる手法だ。

問題は、Bithumbのシステムが実保有量を大きく超える異常な取引規模を事前に検知し、遮断できなかった点にある。

金融当局は事実関係の確認と制裁手続きの検討に入った。金融監督院は事故翌日の7日、Bithumb本社に検査班を派遣し、現場検査を進めている。

イ・チャンジン金融監督院長は9日、「単なるシステム障害にとどまらず、内部統制の不備や法令違反の可能性がないか確認している」と述べたうえで、「違法行為が見つかれば直ちに正式な検査に切り替え、厳正に対応する」と明らかにした。

金融委員会と金融監督院は10日、国会政務委員会にBithumb事案の現状を緊急報告する予定だ。事故の経緯や利用者被害、未回収資産の規模などを説明し、再発防止に向けた制度改善策を議論する。

政府・与党は今回の事故を受け、デジタル資産取引所に金融機関並みの厳格な内部統制義務を課す方針だ。策定中の「デジタル資産基本法」には、帳簿と実保有資産をリアルタイムで照合する体制の構築や、大規模な資産移動時の多重確認手続きの義務化、人的ミスを防ぐ統制装置の整備などを盛り込む見通しだ。

イ・チャンジン院長は「統制が不十分なまま、システム上のビットコインが現金化される事態が起きた」と指摘した。そのうえで「こうした問題が解消されない限り、取引所の認可が難しくなる水準まで、規制と監督を大幅に強化する」と強調した。

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