写真=Arm

Armは2月9日、シリコン開発支援プログラム「Arm Flexible Access」を刷新し、スタートアップ向け支援を拡充すると発表した。対象製品を広げるとともに、利用開始手続きを簡素化した。

同社は2025年10月にArmv9のエッジAIプラットフォームを同プログラムへ追加しており、今回は新たにEthos-U85 NPU、Corstone-320リファレンスデザインプラットフォーム、Cortex-M52プロセッサを対象に加えた。Ethos-U85 NPUは前世代比で4倍の性能向上をうたい、常時稼働のリアルタイムなエッジAI用途に向けて、トランスフォーマーモデルに対応する。

Corstone-320は、Cortex-M85 CPU、Ethos-U85 NPU、Mali-C55 ISPに加え、最適化したソフトウェアを統合したプラットフォームだ。ウェアラブル、低消費電力のビジョン機器、音声UI、産業用IoTシステムなど、AI対応エッジ機器向けを想定する。Cortex-M52についてArmは、Armv8.1-Mアーキテクチャの中で最も高い面積効率と電力効率を備えると説明している。

スタートアップ向けの適用条件も見直した。資金調達額の上限は従来の2000万ドル(約30億円)から5000万ドル(約75億円)へ引き上げ、年商要件も100万ドル(約1億5000万円)から500万ドル(約7億5000万円)に緩和した。手続きも簡素化し、すべてのパートナーが年額8万5000ドル(約1275万円)の一律料金で利用できるようにした。

Armによると、同プログラムは構想段階から量産までの全工程をカバーし、テープアウト回数は無制限。企業の成長段階や開発目標に応じて柔軟に拡張できるとしている。

Armでコマーシャル・イネーブルメント・ディレクターを務めるニール・パリス氏は、「シリコン設計におけるイノベーションは、反復的な実験と改善の積み重ねによって生まれる」とコメント。「スタートアップと既存の設計チームの双方にとって、過度な費用負担を抑えながら探索や検証、設計の高度化を進められる環境が欠かせない」と述べた。

そのうえで、「Arm Flexible Accessは、こうした取り組みをより進めやすくするために進化を続けている。アクセス性の向上、技術やプラットフォームの選択肢拡大、エコシステム強化を通じて、次世代のシリコン開発企業が構想段階から実装までを、より迅速かつ効率的に進められるよう支援する」としている。

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