自動運転車向けLiDARを手がけるLuminar。写真=Luminar

米LiDARメーカーのLuminarを巡り、破産手続き下で進められていた主要事業の売却が裁判所に承認された。LiDAR事業はMicroVisionが3300万ドルで取得し、半導体部門はQuantum Computing Inc.に売却する。審問直前には別の高額入札も浮上したが、裁判所は当初案を承認した。

TechCrunchが1月28日(現地時間)に報じたところによると、この入札は裁判所の審問直前に提出された。これを受け、Luminarの経営陣や代理人弁護士、破産手続きを主導する特別取引委員会、取締役会が対応を協議したという。

もっとも、Luminar側の弁護士は法廷で、この提案について「非常に高い金額だったが、重大な欠陥があった」と説明した。最終的に同社は、競売で提示されていたMicroVisionの3300万ドルの買収案を採用し、裁判所もこれを承認した。

入札者の正体は最後まで明らかにされなかった。一方、Luminar側の弁護士は、この提案が「内部関係者による買い手候補」からのものだったと説明し、創業者Austin Russellとの関係を示唆した。RussellはCEOを突然退任した後、破産申請前にもLuminarの買収を模索していた経緯がある。Russellが設立したスタートアップのRussell AI Labsも、今回のLiDAR事業の取得に関心を示していたとされるが、Russell側は公式コメントを出していない。

審問は予定通り開かれ、LiDAR事業をMicroVisionが取得し、半導体部門をQuantum Computing Inc.へ売却する計画が承認された。取引は今後数週間以内に完了する見通しで、その後、Luminarは解体に向かう見込みだ。

MicroVisionのGlenn DeVos CEOは、LuminarのLiDAR技術と人材を取り込み、自動車市場への展開を本格化する方針を示した。MicroVisionはソフトウェアと短距離LiDARに強みを持つ一方、自動車向けの長距離センシング技術の強化が課題だった。今回の買収を、事業戦略の転換点と位置付けている。DeVos CEOは「Luminarのエンジニアリングチームは、自動車事業の拡大に不可欠だ」としたうえで、「Luminarが既存の自動車メーカーと結んでいた契約の立て直しと、新たな収益源の確保を進める」と述べた。

売却プロセスでは、これとは別の入札案件が存在していたことも明らかになった。Luminar側の弁護士と、破産手続きを管理したJefferiesのRich Morgner取締役によると、1月12日にも別の入札者が現れたが、資金調達の枠組みに問題があった。当初は中国の国有企業から初期資金を調達する計画だったが、規制上の問題を受けて、資金源をケイマン諸島および欧州のファミリーオフィスに切り替えたという。それでも資金の確実性を十分に示せず、最終的に不成立となった。

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