米政治の不透明感がビットコイン市場に与える影響は限定的との見方もある。画像はイメージ

米連邦政府のシャットダウン懸念が強まるなか、金融市場や暗号資産市場では警戒感がくすぶっている。ただ、市場では昨年10月のような全面的な混乱には至らず、影響は限定的にとどまるとの見方が広がっている。

ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、現時点で12本の予算法案のうち6本がすでに成立した。過去の例でも、政府閉鎖を巡る対立は期限直前の交渉で回避されるケースが多く、今回も市場は限定的な混乱にとどまる可能性を織り込んでいる。

予測市場のPolymarketでは、1月31日にシャットダウンが発生する確率は75%とみられている。関連するベット総額は1330万ドルを超えた。

今回の対立は、民主党が国土安全保障省(DHS)予算案に反対していることが背景にある。上院民主党院内総務のチャック・シューマー氏は、移民税関捜査局(ICE)が統制・改革されるまで法案に反対する考えを示した。1月30日深夜までに合意に達しなければ、一部の連邦機関で業務が停止する見通しだ。

もっとも、今回は昨年10月の局面とは事情が異なる。昨年は歳出法案全体が行き詰まり、全面的なシャットダウンに発展したが、今回は農務省、退役軍人省、商務省、エネルギー省の予算はすでに確保されている。

DHSについても、「One Big Beautiful Bill Act」に基づき1780億ドルの予算を確保しており、業務継続の可能性が高いとみられている。

暗号資産アナリストのCryptoOracleは、昨年のシャットダウン局面の直前にビットコイン(BTC)の急落を予測したことで知られる。当時は、政府閉鎖が現実化すれば流動性が悪化した後に持ち直し、30〜40%の調整を経て反発するとの見通しを示していた。

ただ、今回は一部閉鎖にとどまる公算が大きく、市場では流動性への影響も限定的との見方が優勢だ。

過去の事例を見ても、シャットダウン危機は期限直前の妥結で決着することが多い。2013年から2023年までの5回の危機のうち3回は土壇場の交渉で回避されており、今回は共和党がDHS予算案を切り離し、60票ルールで処理する可能性も取り沙汰されている。

民主党内でも、強硬な国境関連条項が外れれば妥協に向かう可能性があるとの観測が出ている。一般に、1週間のシャットダウンによる経済損失は40億〜60億ドル、市場の下落率は2〜3%程度と試算されている。

一方、ビットコイン現物ETFは1月23日時点で13億3000万ドルの純流出を記録した。ただ、市場では、これはシャットダウン懸念よりも、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利判断や大手テック企業の決算発表の影響が大きかったと受け止められている。

ビットコインは足元で8万9177ドル近辺で推移している。昨年10月に付けた過去最高値の12万6000ドルと比べると、約29%低い水準だ。

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