LG Energy Solutionは1月29日、ロボット向け電池市場への参入を本格化すると明らかにした。先端技術を持つグローバルのロボットメーカー6社と、電池供給に加え、次世代モデルの開発について協議している。円筒形電池の技術力を強みに、新規事業の拡大を急ぐ。
同社は同日開いた2025年10〜12月期決算説明会で明らかにした。6社とは製品供給だけでなく、次世代モデル向けの仕様や量産時期についても協議を進めているという。
2025年10〜12月期の連結業績は、売上高が6兆1415億ウォン、営業損失が1220億ウォンだった。前四半期比では売上高が7.7%増えた一方、営業損益は赤字に転落した。前年同期比では売上高が4.8%減り、営業損失は45.9%改善した。
第4四半期には同社は北米の生産補助金3328億ウォンを反映しており、これを除いた実質ベースの営業損失は4548億ウォンとなる。
同社は四半期の主な成果として、円筒形電池「46シリーズ」の出荷開始を挙げた。最高財務責任者(CFO)で副社長のイ・チャンシル氏は、「差別化された価値が評価された46シリーズが、2025年第4四半期に出荷を開始した」と説明した。
2025年末時点で、46シリーズの受注残は300GWhを超えたという。
エネルギー貯蔵システム(ESS)事業では、システムインテグレーション(SI)能力の強化を通じて、受注残を累計140GWh超に積み上げた。北米向けESSの生産拠点を米ミシガン州ホランド工場に定め、量産時期も前倒ししたとしている。
ポーランド工場と北米の合弁会社(JV)では、電気自動車(EV)向けの遊休ラインをESS生産に転用し、ライン稼働率を高めた。
欧州では、高電圧ミッドニッケルやLFPといった中低価格帯製品の生産を始めた。イ副社長は「2025年第4四半期から顧客向け出荷を進めている」と述べた。
HondaとのJV建屋の売却も進めている。同社は「2026年第1四半期中に最終契約を締結できれば、売却代金で当該JVの借入金を全額返済し、資産健全性と財務体質の改善につなげる」と説明した。
2025年通期の連結業績は、売上高が23兆6718億ウォン、営業利益が1兆3461億ウォンだった。前年比では売上高が7.6%減少し、営業利益は133.9%増加した。
イ副社長は、EVの電動化ペースに影響する政策変更によって需要環境が全般に縮小し、通期売上高が前年を7.6%下回ったと説明した。一方、営業利益の大幅増については、「高収益製品を中心とした販売戦略と北米ESS生産の本格化」が主因だとした。
同社は2026年について、ESS市場が構造的な成長局面に入ると見込む。産業全般の電動化に加え、気候変動に伴う冷暖房需要の増加、人工知能(AI)関連データセンターの拡大が追い風になるとみている。
世界のESS設置量は前年比40%超の増加を予想する。北米ESS市場は世界平均を上回る成長が続く見通しで、ビッグテックによるデータセンター投資の拡大や政策支援が需要を後押しするという。
同社は、北米ESS需要の比重が北米電池市場全体の半分まで拡大するとの見方も示した。
2026年の新規受注目標は、2025年実績の90GWhを上回る水準に設定した。世界のESS電池生産能力も、2026年末までに60GWh超へと約2倍に引き上げる計画だ。
増強する生産能力の多くは北米に振り向ける。ミシガン州ホランド、ランシングの自社工場に加え、JV工場の一部も活用して供給体制を整える。
新規事業の拡大も急ぐ。ロボット分野では、円筒形電池の技術力を評価したグローバル6社と、製品供給に加えて次世代モデルの仕様や量産時期を協議している。
EV事業では製品対応力の強化を進める。LFPと高電圧ミッドニッケルの量産を本格化し、中低価格帯市場での基盤拡大を狙う。
LMR角形電池は2026年上期中にオチャンでサンプル生産を始め、2028年の量産に備える。46シリーズでは急速充電性能を高めた製品を年内に投入し、年末からはアリゾナの新工場を稼働させて北米の受注に対応する計画だ。
ハイブリッド車(HEV)向けには小型製品の追加供給を進め、市場対応力を引き上げる。
電池の適用先はロボットにとどまらず、船舶、都市型航空モビリティ、宇宙航空へと広げる方針だ。乾式工程、全固体電池、ナトリウム電池など次世代の素材・工程開発も計画通り進めるとしている。
2026年の売上高は、前年比で10%台半ばから20%程度の成長を目標に掲げた。EV向けパウチ型電池の売上減少を見込む一方、46シリーズを含む小型電池とESS事業の高成長で全社売上高の拡大を目指す。
営業利益も、運営効率化と原価低減によって前年からの拡大を見込む。設備投資は前年比40%超削減する方針で、ライン転換など既存資産の活用とキャッシュフロー管理を徹底し、財務健全性を高める。
最高経営責任者(CEO)のキム・ドンミョン氏は、「世界の電池市場はEVを超え、ESSなど多様な産業に価値が再編される『Value Shift』の局面に入った」と述べた。その上で、「2026年はポートフォリオのリバランシングや運営効率化など、これまで進めてきた取り組みを具体的な成果につなげ、集中と選択を通じて機会を実績へと変えていく」と語った。