JobKoreaは創業30周年を機に、社名を「Worxphere」に変更すると発表した。AIとデータを軸に、採用にとどまらない仕事・キャリア領域の体験全体を再設計し、2026年上期にはAIキャリアエージェント2種と企業向け統合サービスを順次投入する。
同社は29日、ソウル・サムソンドンのグランド・インターコンチネンタル・ソウル・パルナスで30周年記念カンファレンス「JOBKOREA THE REBOOT」を開催し、新社名とCIを公開した。あわせて、今後30年に向けた中核戦略として「AIキャリアエージェント中心のプラットフォーム転換」を打ち出した。
新社名の「Worxphere」は、「Work」「Experience」「Sphere」を組み合わせた造語。求人情報をつなぐ従来型のサービスにとどまらず、仕事を取り巻くさまざまな体験をAIとデータで再設計し、新たな仕事の文化とエコシステムを構築する考えを込めたとしている。
事業転換の中核コンセプトとして掲げたのが「Context Link」だ。個人の経歴、能力、関心、行動データといった多様な文脈を総合的に捉え、人と仕事、情報と機会をより精緻につなぐ考え方を指す。
これにより、求職者が自ら求人を探し続けなくても、一人ひとりにとって意味のある機会を先回りして提示する採用体験の実現を目指す。
Worxphereは今後、JobKorea、Albamonn、Jobplanet、Ninehire、Clickなど既存サービスをグループ体制で再編する。採用支援にとどまらず、キャリア形成全般と組織の成長まで支援するHRテック基盤へと拡張する戦略だ。
ユン・ヒョンジュン代表は基調講演で、紙の履歴書中心だった採用市場がオンライン、モバイルへと移行してきた過去30年を振り返り、その変化をJobKoreaが主導してきたと強調した。
ユン代表は「過去30年間に蓄積した膨大な採用データと、自社で高度化してきたAI技術を基盤に、韓国の採用市場における構造変化をけん引してきた」と説明。「AIが日常になった今、単に多くの求人を見せるだけで十分なのかが問われている」と述べた。
同社はあわせて、2026年上期に順次投入するAIベースの次世代キャリアエージェント2種も公開した。
このうち「Talent Agent」は、人事担当者向けの対話型人材検索サービス。組織の状況や求める人材像を自然言語で入力すると、AIが過去の採用データと内外の人材情報を総合的に分析し、最適な候補者を提案する。単なる履歴書検索ではなく、採用の文脈を踏まえて候補者を探せる点を特徴とする。
「Career Agent」は、求職者向けの高度なパーソナライズ型キャリア推薦サービスだ。求人の閲覧履歴や応募履歴、活動パターンなどの行動データを分析し、個人に合った機会を先回りして提案する。誰もが同じ求人を閲覧する時代から、各個人にとって意味のある情報が届く採用体験への転換を目指す。
キム・ヨソプCTOは「JobKoreaのAIエージェントは、ユーザーのキャリアに関する文脈を理解し、次の行動を提案する構造で設計した」と説明した。「AIが判断を補助し、人はより重要な意思決定に集中できるようにすることが中核だ」としている。
2026年上期には、企業向け統合サービス「Hiring Center」も公開する予定だ。正社員採用とその他の採用業務を別々のプラットフォームで管理してきた非効率を解消し、求人掲載から応募者管理、採用成果の分析までを一元的に扱える環境を提供する。
さらに、Jobplanetの企業レビューや組織文化データとも連携し、採用後までを見据えたHR体験の実現を目指す。
ユン代表は「採用は、待つプロセスから提案される体験へと変わりつつある」と述べた。そのうえで「Worxphereは膨大なデータとAI技術を基盤に、企業と個人がより良い選択をできる循環を生み出し、採用を超えてキャリア全般の価値を高めるプラットフォームへ進化していく」と語った。