Anthropicが、Office系アプリやSlackなど複数の業務アプリをまたいで作業をこなすAIツール「Cowork」を公開し、Microsoftが競合製品として警戒していることが分かった。米The Informationが1月28日(現地時間)に報じた。
報道によると、Coworkの公開後、Microsoftの製品部門の幹部は社内で「CoworkはMicrosoft 365 Copilotの競合になり得る」との認識を示したという。
Microsoft 365 Copilotは、クラウド型生産性スイート「Microsoft 365」に最適化したAIアシスタント。文書作成やユーザーファイルの整理など、日常業務の自動化を担う機能を提供している。
一方のCoworkは、複数のアプリを行き来しながら人手に近い形で実際の作業を進められる点が特徴とされる。例えば、領収書の画像が保存されたフォルダーをもとに、画像内の支出明細を整理した表をExcelで作成できるという。
このほか、PC内に保存された数百件のファイルを検索し、ファイル名を変更して体系的に整理することも可能とされる。特定テーマを調査し、インターネット上の情報とローカルに保存された資料を組み合わせたPowerPoint資料の作成にも対応するという。
Coworkは現時点ではプレビュー版で、Microsoft 365のようなエンタープライズ製品ではない。ただ、社内では、ExcelやPowerPoint資料の作成といった用途でCoworkがCopilotを上回る可能性を懸念する声が出ているという。
The Informationによれば、こうした懸念を受け、Microsoft 365 Copilotの複数の責任者は従業員に対し、同製品の改善を加速するよう指示した。
さらにMicrosoft社内の一部部門では、Coworkに似たAIツールの試作開発がすでに進んでいるという。The Informationは、その試作品の一部がAnthropicのAIモデルを基盤としていると伝えている。