ドル紙幣とトランプ大統領のミニチュア。写真=聯合ニュース

ドル資産への信認低下がくすぶるなか、主要6通貨に対するドルの強さを示すドル指数が下落し、2022年2月以来の安値を付けた。トランプ大統領が足元のドル安を問題視しない姿勢を示したことに加え、日米当局による円買い・ドル売り介入観測も重なり、ドル売りが広がった。

ICE先物取引所のドル指数はニューヨーク市場終盤に95.86まで下落し、前日比1.2%安となった。

ドルは、米連邦準備制度理事会(Fed)の独立性が損なわれかねないとの懸念や、トランプ大統領によるグリーンランド併合を巡る強硬姿勢が取り沙汰されるなか、ドル資産に対する信認が揺らぎ、4営業日連続で下落基調が続いている。

ウォール街では「セル・アメリカ(米資産売り)」や「ディベースメント・トレード(debasement trade)」を巡る議論が再燃しており、金相場も上昇基調を維持している。

こうしたなか、トランプ大統領がこの日、「ドルは素晴らしい」と述べ、足元のドル安を懸念していない考えを示したことが、相場の下押し材料となった。

トランプ大統領はホワイトハウスで、アイオワ州へ向けて出発する前に記者団からドル安を懸念しているかと問われ、「いいえ。素晴らしいと思う」と答えた。市場では、ドル安の進行を政権が問題視していないとの受け止めが広がり、発言後にドルは下げ幅を拡大した。

さらに、ミネアポリスで起きた移民当局要員による銃撃死亡事件の影響を受け、米上院の民主党議員が国土安全保障省(DHS)予算案に異議を唱えたことで、連邦政府機関の一部閉鎖(シャットダウン)リスクが高まったこともドル安要因となった。

決済企業Corpayのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏はロイターに対し、「米政府が再びシャットダウンに向かうなか、政策の不確実性が再び急速に高まっている」と述べた。そのうえで、「今年を通じて意識されてきた『セル・アメリカ』の流れを、さらに深めることになっている」と指摘した。

このほか、米国と日本が円高誘導を狙って為替市場に介入するとの警戒感も、ドル下落の背景となった。

ロイターは23日、ニューヨーク連邦準備銀行が外国為替ディーラーを対象に、対ドルでの円相場について聞き取りを行い、市場介入の可能性を示唆したと関係者の話として報じた。米財務省とニューヨーク連銀は確認していないものの、市場では当局介入への警戒が続いている。

(聯合ニュース)

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