IT専門メディアのDigitalTodayは、AIを活用したリアルタイム自動翻訳システムを導入し、英語版ニュースの配信を開始した。記事公開と同時に英語版を自動生成する仕組みを整え、3月には中国語版と日本語版も追加する予定だ。
英語版ニュースは、韓国のIT、産業、政策分野の動向に関心を持つ海外読者を主な対象とする。これまで言語の壁によって把握しづらかった韓国のデジタル産業に関する情報を、より迅速に届ける狙いがある。
英語版ニュースサービス(digitaltoday.co.kr/en)では、OpenAI GPTとHecto Groupが独自開発したAI翻訳エンジンを組み合わせて活用する。記事公開と同時に英語版を自動生成し、検索エンジンや各種プラットフォームを通じて配信する。
同社は3月に中国語版と日本語版を追加公開する計画で、今後は対応言語の拡大も検討している。
これまで、韓国のスタートアップやデジタル技術、政策動向に関心を持つ海外の投資家、研究者、業界関係者は、最新情報を得る際に別途翻訳を行う必要があった。その過程で速報性や正確性が損なわれるケースもあったという。
DigitalTodayは、記事制作と同時に英語版を提供する体制を構築したことで、海外読者が追加の作業なしに韓国デジタル産業の動きをリアルタイムで把握しやすくなるとしている。
ニュース消費が特定の国や言語にとどまらない環境を踏まえ、コンテンツ制作と同時に多言語化する体制を通じて、海外読者との接点を広げる考えだ。
韓国のニュース市場はポータル依存が強く、競争も激しい。一方で、韓国のデジタル産業や政策を専門的に英語で伝える媒体は事実上少ないという。DigitalTodayはこうした領域を先行して開拓し、海外読者の獲得に加え、グローバル広告やパートナーシップ市場への展開も視野に入れる。
DigitalToday関係者は「今回のグローバルニュースサービスは、単なる翻訳提供にとどまらず、言語の壁をリアルタイムで下げ、海外読者と即時につながる新たなニュース流通モデルだ」とコメントした。
また「AIベースの翻訳技術によって、韓国国内のデジタル産業、政策、技術イシューを世界市場でも同時に読める環境を整えた」と説明した。
世界の主要メディアでもグローバル展開は広がっている。日本のNikkeiは英語圏向けのNikkei Asiaを通じて海外市場の開拓を進めており、The New York Timesは生成AIを編集支援ツールや要約システム、コンテンツ推薦などに活用している。
ただ、こうした主要メディアでも、ニュースコンテンツ全体を記事制作と同時に多言語で自動翻訳し、配信する体制を恒常的に運用しているケースは多くないとDigitalTodayはみている。
同社は今回の多言語サービス拡大を通じて、韓国のデジタル産業コンテンツの海外発信、国内の技術・政策ニュースのグローバルでの可視性向上、AIベースのニュース自動化システムの実証を目指す。
国内向け中心の媒体から脱し、グローバル展開を本格化する構えだ。