SEMIが5日公表したデータによると、2025年の世界シリコンウエハー出荷量は前年比5.8%増の129億7300万平方インチとなり、減少基調から増加に転じた。AI関連需要の拡大を背景に、先端ロジック向けやHBM向けが堅調だった。一方、売上高は需要と価格の回復が遅れた影響で、1.2%減の114億ドル(約1兆7100億円)だった。
シリコンウエハーは、半導体製造に使われる基幹材料の一つ。高精度に加工された薄い円盤状の基板で、主流の大口径品は300mmだ。
SEMIは、ウエハー市場の動向が技術ノードごとに分かれていると分析した。300mmウエハーは、AI向けロジックや高帯域幅メモリ(HBM)など先端用途を中心に底堅く推移しており、とくに3nm以下の先端プロセス拡大が需要を支えているという。
こうした技術シフトに伴い、ウエハーに求められる品質要件も一段と厳しくなっており、先端材料ソリューションの重要性が高まっているとした。
市場全体では、先端ノード向け需要の拡大と技術高度化が続く一方、成熟ノード分野でも段階的な持ち直しが進んでいる。データセンターや生成AI向け投資が需要をけん引し、レガシー半導体分野でも徐々に在庫調整の一巡が見え始めている。
ただ、SEMIは、同市場が引き続き世界経済の変動の影響を受けやすい状況にあるとも指摘した。
SEMIシリコン製造企業グループのギンジ・ヤダ会長は、「自動車、産業、民生機器など成熟ノード分野では、長期にわたる在庫調整を経て、ウエハーとチップの在庫水準が正常化に向かっている」とコメントした。
そのうえで、「需給環境は段階的に改善しているものの、回復ペースは緩やかで、依然としてマクロ経済要因や市場需要の影響を受けやすい」と述べた。