OpenAIがChatGPTへの広告導入に向け、広告主に高水準の広告単価を提示していることが分かった。米The Informationが1月26日(現地時間)に報じた。広告単価はCPM(1000回表示当たりの単価)で約60ドルとされ、MetaのSNS広告の3倍超に当たるという。
報道によると、OpenAIは広告導入の初期段階で、NFL中継のような人気プレミアム動画コンテンツの広告枠に近い水準の価格設定を想定している。Meta Platformsのソーシャルメディアアプリの広告単価を大きく上回る水準だ。
OpenAIは1月初め、数週間以内に無料プランと低価格プランのChatGPTで広告を提供する方針を明らかにしていた。
広告事業は、2027年末までに無料版ChatGPTのユーザーから110億ドルの売上を目指す同社計画の柱の一つと位置付けられている。
初期のChatGPT広告は、回答の下部に表示される見通しだ。The Informationが引用した業界関係者によると、OpenAIは1000回表示当たり約60ドルを請求する計画という。この水準は、NFL中継のようなプレミアムTV広告枠や、ターゲティング可能なストリーミング広告に匹敵する。
一方、Metaの広告単価は通常、CPMで20ドル未満とされる。このためChatGPT広告は、SNS広告と比べて3倍以上高い計算になる。
The Informationは、ChatGPTの大規模なユーザー基盤に加え、ユーザーとのやり取りから関心領域を把握しやすい点を踏まえると、一部の広告主はこうした初期枠でもOpenAIの提示価格を受け入れる可能性が高いと伝えた。
また、初期の広告販売を巡っては、OpenAIが広告代理店を通さず、一部広告主に直接接触したとも報じられている。The Informationによれば、OpenAIの既存の法人顧客でもある一部の大手企業が、すでに契約を結んだという。
OpenAIは初期の広告主に対し、インプレッション数とクリック数のデータを提供する。ただ、MetaやGoogleのように、広告と一緒に表示された質問に対する回答内容や、広告が購入やサイト訪問といった行動につながったかどうかに関する詳細データは提供しない。
同社は将来的にこうしたデータも提供する方針だが、より高度な広告ツールの統合には時間を要する可能性がある。The Informationは、OpenAIがMetaやGoogleに対抗できる広告事業を構築するには、なお課題が多いことを示していると指摘した。
GoogleとMetaが広告市場でTVネットワークから広告費を奪えた大きな理由の一つは、広告効果を示す詳細な指標を提供してきた点にある。OpenAIについても、この領域で一段の高度化が必要との見方が出ている。