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年明けに、韓国の大手プラットフォーム企業NAVERとKakaoがそれぞれ組織改編に踏み切った。NAVERは経営幹部層を拡充して専門性を高める一方、Kakaoはグループ統制組織を縮小して意思決定の迅速化を図る。手法は対照的だが、いずれもAI時代の競争力強化をにらんだ動きといえる。

NAVERは2月1日付で、キム・グァンヒョンCDO、ユ・ボンソクCRO、ファン・スンベCHROを新たに任命し、CxO体制を従来の3人から6人に拡大する。業界では、創業以来最大規模の経営体制見直しとの見方が出ている。

狙いについての表向きの説明は「Team NAVER」の力量統合だが、背景には事業規模の拡大がある。NAVERは前年、売上高が12兆ウォンを超え、ショッピング、金融、クラウド、AIなど事業領域を広げてきた。今回の改編では、分野ごとに専門性を持つリーダーを配置し、意思決定のスピードと環境変化への対応力を高める構えだ。

なかでもCDOポストの新設は象徴的だ。検索とコンテンツの組織を統合し、AIの中核資源を一体運用する。技術組織と事業組織の分散で生じていた非効率を抑え、AIエージェントの事業化を加速する狙いとみられる。

一方のKakaoは、グループ統制組織であるCA協議体のスリム化を進める。「4委員会・2総括・1団」の大型組織を、「3室(投資・財務・人事)・4担当」に再編し、責任の所在を明確にする。人員も半減する方針だ。

その背景には、進めてきた構造改革がある。Kakaoはこの2年間、無秩序な事業拡大との批判を受けるなかで高強度のリストラを進め、147社に上っていた系列会社を94社まで減らした。

系列会社数は約36%減少し、構造改革が最終段階に入ったことで、非常経営期に肥大化した管理組織の役割も見直されている。CA協議体については、二重組織との批判もあった権限を抑え、各系列会社が現場で迅速に判断できる体制に戻す狙いがあるとみられる。中央は投資や財務など戦略機能に集中し、事業運営は各社が責任を負う形だ。

両社の方向性が分かれたのは、置かれた経営環境の違いによる。NAVERは安定した財務基盤と事業ポートフォリオを背景に、AI時代の成長機会を取り込むため経営体制を厚くした。これに対しKakaoは、司法リスクや相次ぐ論争を経て、組織のぜい肉をそぎ落とし、機動力を高める軽量化戦略を選んだ。

アプローチは異なるものの、AI時代の競争力確保に向けて組織効率の向上を急ぐ点では共通している。業界関係者は「今回の組織改編は、それぞれの経営環境のなかで取り得る最善の選択に見える」としたうえで、「NAVERの専門性とKakaoの柔軟性のどちらが急変する市場環境でより有効に機能するかが、今年の注目点になる」と語った。

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