【バルセロナ=DigitalToday】スペイン・バルセロナで開幕した「MWC26」で、中国企業の攻勢が目立っている。HuaweiやXiaomi、HonorなどがAI関連ソリューションやスマートデバイスを相次いで公開し、展示にとどまらず商用化とグローバル展開を前面に打ち出した。
3月2日(現地時間)に開幕した会場では、中国勢が通信、AI、モビリティ分野の最新技術を幅広く披露し、来場者や業界関係者の関心を集めた。
◆大型ブースで最新技術を訴求、中国勢の存在感鮮明に
Huaweiは展示ホール1の大半を占める約1200平方メートルの大型ブースを構えた。最新のフラッグシップ端末に加え、AI活用の自律復旧ネットワークソリューション、エネルギー最適化技術、産業向けAIプラットフォームなどを展示し、幅広い事業領域をアピールした。
三つ折りスマートフォン「MateXT」や「Mate17」の展示エリアには体験を求める来場者が詰めかけた。Huawei Watchも注目を集めたほか、5Gアドバンスドや6G時代を見据えたモバイル伝送技術、電力ソリューションを紹介する法人向け展示でも商談目的の来場が続いた。
Huaweiは今回のMWCで、ヘルスケア、金融、製造など幅広い産業に適用可能なITソリューションを披露した。ブースで取材に応じたスペインの来場者は「大型ブースで見どころが多い。中国を代表する企業らしく、製品ラインアップも幅広い」と話した。
Xiaomiも高い技術力で来場者や業界関係者の注目を集めた。MWC26開幕前日のグローバル発表イベントでは新型スマートフォン「Xiaomi 17」を公開し、価格競争力を維持しながらハイエンド市場を狙う姿勢を示した。
なかでも「Xiaomi 17 Ultra」は、Leicaとの協業による高性能カメラで話題を集めた。Ultraシリーズで最も薄く軽い設計も特徴として打ち出した。
AIで駆動するスマートエコシステムも訴求した。Xiaomi電動スクーター6シリーズとMijiaのスマート家電フルラインアップを公開したほか、モビリティ分野では電気自動車「Xiaomi SU7 Ultra」とコンセプトモデル「Xiaomi Vision Gran Turismo」を展示し、次世代モビリティ戦略を示した。
韓国の通信大手トップもXiaomiの展示に注目した。Xiaomiブースを訪れたSKテレコムのチョン・ジェホンCEOは「Xiaomiは印象的だった。AI時代にはデバイス、ネットワーク、AIがすべてつながるとみているが、Xiaomiはその全体連携を実装できることを示したように見える」と評価した。
独自色の強い製品を前面に出す点も中国企業の特徴だ。Huaweiから分社したスマートデバイスブランドのHonorは、ロボットフォンとヒューマノイドロボットのデモを実施した。
ロボットフォンはMWC26開幕前から関心を集めていた製品で、ロボットアーム形状の2億画素カメラをスマートフォン上部に搭載。ジンバルのように手ブレを抑えながら被写体を追跡する技術を特徴とする。
Honorブースで取材した来場者は「中国はいつも、想像上の技術を現実にする」と話し、製品の様子をスマートフォンで撮影していた。Honorはロボットフォンに加え、プレミアム折りたたみ端末「Magic V3」も公開し、グローバル市場開拓を加速している。
◆中国通信大手3社が連携、GSMAと「モバイルAI革新イニシアチブ」発足
今年のMWCには中国企業350社が参加した。スペインの750社、米国の443社に次ぐ規模で、4番目の韓国182社の約2倍に当たる。中国企業の積極参加の背景には、米中の技術対立もあるとみられる。米国で開かれるCESへの参加が縮小するなか、MWCに通信やAIソリューション、関連製品を集中的に投入している格好だ。
中国のAI・通信技術はすでに世界水準に達したとの見方も出ている。China Mobile、China Telecom、China Unicomの中国通信大手3社は、MWCを主催する世界移動通信事業者協会(GSMA)と「モバイルAI革新イニシアチブ」を発足させた。
中国では5G-Aの利用者数が1000万人を突破するなど、次世代技術の裾野も広がっている。電気自動車やスマートデバイス分野でも、過去とは異なり高い技術競争力を確保したとの見方がある。業界では、MWCで公開された中国企業の技術が本格的に商用化されれば、韓国企業の市場シェアにも影響が及ぶとの見通しが出ている。
通信業界関係者は「もはや『大陸の誤算』ではなく『大陸のクラス』と呼ぶべきだ。資本力を背景にした物量攻勢に対応するには、韓国企業もより積極的な連携と協力を考える必要がある」と述べた。