AI農業プラットフォームを手掛けるEnssingは3月4日、ビル型垂直農場「I’mFarm Tower」向けに、158億ウォン(約17億円)規模のAI農業プラットフォーム供給契約を締結したと発表した。あわせて、Samsung Venture Investmentから戦略投資を受けたことも明らかにした。
契約は2月27日付で、Chester One Developmentと締結した。対象は、京畿道驪州市五鶴洞に建設予定の「I’mFarm Tower」。Enssingは、自社のAI農業プラットフォーム「N.FARM.AI」を基盤とする統合農場管理ソリューションを供給する。
供給対象は3階から10階までの8フロア、計80室。総面積は4040坪(約1万3354平方メートル)に及ぶ。
提供するソリューションには、AI環境制御システム、リアルタイム生育モニタリング、収穫量予測、売上・コスト分析、農場経営の統合管理機能を含む。「I’mFarm Tower」は2026年上期に着工する予定で、完成後は年間約1000トンの高収益作物を生産できる見通しだ。
Enssingは今回の案件を通じて、都市型の大規模垂直農場団地向けにAI統合ソリューションを提供するB2Bプラットフォーム事業へと事業領域を広げる方針を示した。
同社は最近、Samsung Venture Investmentから戦略投資を受けた。大手食品・流通企業と生鮮野菜の供給やスマートファーム構築プロジェクトを進めており、今回の投資を機に協業を拡大する方針だ。
Enssingは今回の戦略投資を弾みに、シリーズCの資金調達を本格化する。Samsung Securitiesを主幹事に、KOSDAQ市場への上場準備も進める。調達資金は、AIプラットフォーム「N.FARM.AI」の高度化に加え、イチゴやハーブなど高付加価値作物の新規研究開発、インドネシアを起点とするグローバル市場の拡大に充てる計画だ。
キム・ヘヨン代表は「10年にわたり蓄積してきた栽培データと運営ノウハウを、AIベースのプラットフォームとして高度化した」と述べた。その上で、「実証済みのソリューションを全国の農家や企業へ広げ、韓国農業のAX転換を主導していく」と語った。