米銀行大手のCapital Oneが1月、フィンテック企業Brexを51億5000万ドル(約7725億円)で買収した。Brexは2022年に企業価値123億ドルと評価され、IPOの有力候補とみられていたが、ベンチャー投資市場の冷え込みを受けて成長が鈍化し、上場ではなく売却を選んだとみられる。
The Informationによると、Brexは米American Express(Amex)を強く意識する存在として知られ、社内Wi-Fiの名称を「BuyAmex」とするほどだった。
業績面では、Brexの昨年9月時点の年換算売上高が7億ドル(約1050億円)を超え、前年同期比45%増となった。一方で、赤字は続いていた。
これに対しCapital Oneは、昨年4〜6月期だけで純利益21億ドル(約3150億円)を計上しており、収益力の差は大きい。
Capital Oneはこれに先立ち、昨年、クレジットカード会社Discoverを353億ドル(約5兆2950億円)で買収している。今回のBrex買収はそれに比べて小型案件で、Capital Oneの時価総額に照らしても規模は限定的だ。
The Informationは今回の取引について、技術力の取り込みと法人顧客基盤の拡大を狙った「小さいが意味のある」一手だと評価した。
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