Shiba Inu(SHIB)をいま100億枚取得した場合の費用と、2030年時点の想定価値に関心が集まっている。暗号資産メディアのThe Crypto Basicは23日、SHIBの現在価格を基に取得費用を算出したうえで、複数の予測機関による2030年の価格見通しを比較した。
SHIBは2021年10月の高値から91%下落したものの、なお注目度の高いミームコインの1つだ。記事では、現在価格の0.000007941ドルを前提に、100億枚の取得に必要な金額は約794ドル(約11万9,100円)としている。
これは、2025年12月に付けた0.000033ドル前後の水準と比べると、約3300ドル(約49万5000円)低い水準だという。市場では、足元の価格帯を押し目買いの好機とみる向きもある。
一方、2030年のSHIB価格を巡る予想レンジには大きな開きがある。Finderのパネルは0.0001971ドルと予測し、100億枚の価値は1万9710ドル(約295万6,500円)に達するとの見方を示した。
Changellyはこれより慎重で、2030年の価格を0.0000458~0.0000532ドルと予想。100億枚ベースの価値は4580~5320ドル(約68万7,000~79万8,000円)としている。Telegaonは0.0000919~0.000124ドルを見込み、最大で1万2400ドル(約186万円)まで上昇する可能性があるとした。
強気材料としては、暗号資産市場全体の拡大期待がある。ARK InvestのCEO、キャシー・ウッド氏は、2030年に暗号資産市場が28兆ドル(約4200兆円)規模に成長するとの見通しを示している。ブロックチェーンの普及に加え、SHIBの現物ETFを巡る期待も上昇要因として挙げられている。
また、資産運用会社Grayscaleが、SHIBは米証券取引委員会(SEC)の一般的な上場基準を満たし得るとの見解を示した点も注目材料となっている。ビットコインとイーサリアムで現物ETF上場後に価格が大きく動いた経緯を踏まえ、SHIBでも同様の展開を期待する声がある。
ただ、リスク要因も小さくない。開発チームの透明性不足に加え、匿名性を保つ開発陣の体制、プロジェクト進行の遅れ、流通量を巡る課題などが、持続的な成長性への懸念材料とされている。
とりわけ、開発者のシトシ・クサマ氏が昨年12月以降、表立った活動を止めている点は、コミュニティの信頼低下につながっている。SHIBが2030年までに力強い上昇基調を取り戻せるかどうかは、なお不透明だ。
最終的な焦点は、SHIBが単なるミームコインの枠を超え、実用性を備えた資産へ進化できるかにある。独自レイヤー2ソリューション「Shibarium」の活性化や継続的なバーン(焼却)が伴わなければ、長期的な上昇トレンドの持続は見込みにくいとの指摘も出ている。
専門家の間では、現物ETFといった外部要因だけでなく、プロジェクト内部の技術的完成度の向上とエコシステム拡大が先行すべきだとの見方が多い。
ミームコイン市場の競争激化も無視できない。SHIBはDogecoin(DOGE)を追う立場にある一方、Pepe(PEPE)やBonk(BONK)といった新興勢力とも競合している。2030年までに主要アルトコインとしての地位を固められるか、今後の動向が注目される。