米国銀行協会(American Bankers Association、ABA)は2026年の政策課題として、利息付きステーブルコインの禁止を最優先に掲げた。決済向けステーブルコインが利回りや報酬を提供すれば、消費者預金の代替となり、地域銀行を中心に預金基盤を揺るがすおそれがあると警鐘を鳴らしている。
背景には、ステーブルコイン市場の急拡大がある。足元では一部の発行体が年4〜5%の利回りを打ち出し、利用者獲得を図っている。Bank of Americaのブライアン・モイニハンCEOも過去に、最大6兆ドル(約900兆円)の預金がステーブルコインに移る可能性に言及していた。こうした動きは、中小銀行の融資余力を低下させかねないとの懸念につながっている。
ABAは、利息付きステーブルコインについて「実質的に銀行と同様の機能を果たしながら、監督や規制の対象となっていない」と指摘した。その上で、不公平な競争条件を生み、金融安定を脅かす要因になり得ると主張している。今後は、関連規制の導入に向けた立法対応や、規制当局との協議を本格化させる方針だ。
著者について