写真=SanDisk

SanDisk株が急騰している。昨年半ばまでは目立たないNANDフラッシュ大手とみられていたが、足元ではAI関連の有力銘柄として注目を集めている。

株価はこの5カ月で976%上昇した。デジタルカメラ向けメモリーカードやUSBドライブで知られてきたが、いまやAI需要の恩恵を受ける代表銘柄の一つとして浮上している。

米メディアSherwoodによると、昨年8月に米国で開かれた半導体カンファレンスの時点では、市場の見方は現在とは大きく異なっていた。多くの専門家は、2026年の成長は緩やかになると予想していたという。

だが9月以降、AI関連のデータ保存需要が急増し、流れは一変した。AIが扱う大規模なコンテキストデータの保存には高性能メモリとストレージが欠かせず、これまで相対的に注目度が低かった領域が改めて評価され始めた。

テック業界で長く主役になりにくかったこうした製品は、AIの主要な技術課題であるボトルネックの解消に欠かせない要素として存在感を強めている。

SanDiskは昨年2月、Western Digitalから分社化され、独立上場した。当初の注目度は高くなかったが、9月以降のメモリ価格急騰を受け、最大の恩恵銘柄の一つとみられるようになった。

時価総額は2023年末から500億ドル超膨らみ、650億ドル(約9兆7500億円)に達した。日本のKioxiaとの合弁事業を通じてコスト競争力を確保しており、競合より高い収益性を見込めるとの見方も出ている。

市場調査会社TrendForceによると、NAND価格は9月以降に300%超上昇し、DRAMも280%上昇した。半導体は価格上昇が収益に反映されやすく、市況改善局面では採算が大きく改善しやすい。

実際、SanDiskは昨年末、顧客需要に供給が追いつかない状況に直面したとして、「値上げの機会は続く」と説明した。

NVIDIAの動きもSanDisk株の上昇を後押しした。Bank of Americaのアナリスト、ワムシ・モハン氏は、ジェンスン・フアンCEOが米ラスベガスで開かれた「CES 2026」で、新型チップを発表した点に注目した。BlueField-4で接続する専用ストレージ階層を通じて、より大きなコンテキストウィンドウの処理を可能にする設計で、同氏は「NANDフラッシュがAI推論においてより重要な階層として浮上している」と述べた。

SanDisk株の上昇は、市場の想定を上回る動きだったようだ。Western Digitalからの分社化を主導したアクティビストファンドのElliott Managementでさえ、9月時点では保有株を整理していたという。

その後、SanDisk株はさらに4倍超上昇した。

専門家は、この上昇を短期的な動きとはみていない。Berkeley ResearchとGoldman SachsはいずれもSanDiskを2026年に向けた有力な買い推奨銘柄に位置付け、AIインフラ拡大に伴ってメモリ不足が続くと見通している。

SanDiskは1月29日(現地時間)に四半期決算を発表する。

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