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韓国の主要証券各社が年初から、国内株投資家向けの販促策を相次いで打ち出している。現金還元や売買手数料の優遇が中心で、金融当局が過度な海外投資に警戒感を示したことを受け、各社のマーケティングの軸足は海外株から国内株へと移った。

金融投資業界によると、証券各社は新規顧客や休眠顧客を対象に、国内株取引を促すキャンペーンを競うように展開している。背景には、昨年末に金融当局がウォン安と資金流出の要因として過度な海外投資を指摘したことがあるとみられる。

政府は12月24日、「国内投資・為替安定 税制支援策」を公表した。海外株の譲渡所得税の優遇措置をてこに、海外株投資資金の国内回帰を促す狙いがある。

KOSPIが連日で最高値を更新しても為替の安定が見通せない中、大統領府は1月13日、主要証券会社の最高経営責任者(CEO)を緊急招集し、対策会議を開いたと伝えられている。

これを受け、証券各社の販促は海外株から国内株へと急速にシフトした。進行中だった海外株向けイベントを前倒しで終了し、国内株向け施策に切り替える動きも広がっている。

特に目立つのは現金還元だ。金融当局は昨年、海外株取引に絡む現金支給型のマーケティングについて、「投機的需要をあおり、過当競争を招く」と問題視していた。だが、対象が国内株に移ると、各社は同様の施策を相次いで打ち出している。

Samsung Securitiesは、非対面の総合口座を初めて開設した新規顧客のうち先着1万人に、投資支援金として2万ウォン(約2200円)を即時支給するキャンペーンを実施している。

また、国内投資回帰口座(RIA)の発売に先立つ事前申込イベントとして、先着3万人に最大10万ウォン(約1万1000円)の現金還元を行う。RIAは、海外株の売却資金を国内株に投資する場合に税制優遇を受けられる口座で、政府方針に沿った商品と位置付けられる。

Hana Securitiesは、新規顧客向けに非対面口座の開設で国内株の買付クーポン2万ウォン(約2200円)分を付与する。さらに初回取引を終えた顧客には1万ウォン(約1100円)を追加で支給し、計3万ウォン(約3300円)相当の特典を用意した。

Kiwoom Securitiesは、21年連続のシェア首位を記念し、新規顧客を対象に最大21万ウォン(約2万3100円)を支給する現金抽選イベントを実施している。

Korea Investment & Securitiesは、Bankisの新規口座開設顧客に対し、KOSPI200採用銘柄の株式を無作為に2株付与する。さらに、他社から株式を移管した顧客には最大501万ウォン(約55万1100円)の現金を支給する。

Daishin Securitiesは、毎日抽選で現金を支給するイベントを実施中だ。取引金額に応じて最大10万ウォン(約1万1000円)を付与する仕組みで、直近6カ月間に取引のなかった顧客には手数料優遇も提供する。

NH Investment & Securitiesも、非対面口座を開設した新規顧客を対象に、12カ月間にわたり国内株の売買手数料を引き下げるキャンペーンを進めている。

Shinhan Investmentは、新規顧客と6カ月間取引のない顧客を対象に、最初の6カ月は関連機関手数料を含めて無料とする。その後の6カ月は関連機関手数料のみを課し、実質的に1年間の手数料負担を大きく抑える内容とした。

Woori Investment & Securitiesは、新規・既存を問わず、2027年末まで国内株のオンライン取引手数料を無料とした。同社関係者は「当局の国内株式市場活性化の政策基調に合わせ、恒常的に低い取引コストを提供することにした」とコメントしている。

こうした動きは、KOSPI5000時代への期待と重なり、さらに勢いを増している。

KOSPIは22日、取引時間中として初めて5000を突破し、5019.54を記録した。終値は4990.07で5000台には届かなかったものの、その後の取引時間中には史上最高値となる5021.13を付けた。

金融投資業界の関係者は「政府の強い意志と株式市場の好調が重なり、証券会社としては海外株より国内株にマーケティング資源を集中せざるを得ない」と指摘する。一方で、「単純な現金還元の拡大が、国内市場で長期投資の文化を定着させることにつながるかはなお不透明だ」とも話している。

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