23日、ソウル市中区のIBK企業銀行本店前で、労組員がチャン・ミンヨン新頭取の出勤を阻止している。写真=聯合ニュース

IBK企業銀行で労使対立が表面化した。23日に就任したチャン・ミンヨン新頭取は、労働組合の阻止行動でソウル・ウルチロの本店に入れず、初出勤できなかった。新体制は発足初日から難題に直面しており、経営課題に先立って労使関係の立て直しが問われる。

イ・オクォン金融委員会委員長は22日、チャン・ミンヨン新頭取を企業銀行頭取に推薦し、国策銀行トップの人事を終えた。企業銀行は金融委員会が頭取候補を推薦し、大統領が任命する仕組みとなっている。

チャン・ミンヨン新頭取は、約35年にわたり企業銀行と系列会社で主要ポストを歴任してきた内部出身者だ。金融委員会は、中小企業や小規模事業者向けの金融支援拡大を担うのにふさわしい人物だと評価している。

企業銀行は先月の金融委員会業務報告で、2030年までに300兆ウォン超の生産的金融を供給する「IBK型生産的金融30-300プロジェクト」を進める方針を示していた。先端・革新産業、創業・ベンチャー企業、地方の中小企業への資金支援を拡大し、中小企業と小規模事業者に対する金融・非金融の総合支援を強化する計画だ。

一方で、頭取就任初日から労使対立が激化した。労働組合は頭取人事の発表直後から出勤阻止行動に乗り出していた。

チャン・ミンヨン新頭取は23日、本店への初出勤を試みたが、労組に阻まれて入館できず、そのまま引き返した。当面は別途用意された場所で業務を始める見通しだ。

現場では、労組員がチャン頭取に対し、未払い問題の解決に向けた大統領の約束を得るよう求めるなど、強く反発した。

◆労組、「解決策なき人事」と反発

労組が最大の争点と位置付けるのが総額人件費制だ。労組は、時間外手当の代わりに代休が付与されているものの、実際には消化が難しく、実質的な賃金未払いに当たると主張している。

こうした認識から、先月23日に実施した組合員総投票では賛成率91%で総ストを可決した。早ければ今月末にも総ストに踏み切る可能性が取り沙汰されている。

この問題については、イ・ジェミョン大統領も先月の金融委員会業務報告で言及した。大統領は「企業銀行の賃金未払いが1000億ウォン台に上るとの話があるが、事実なら看過できない」と述べたうえで、「これまでの説明を繰り返すのではなく、具体的な解決策を示してほしい」と指示した。

労組は、チャン・ミンヨン新頭取の選任自体についても、企業銀行が抱える構造的問題を解決する代案を欠いた管理型の人事だと批判している。声明では、「手ぶらの頭取任命には同意できない」「企業銀行の問題に対する解決策のない頭取人事は受け入れられない」と主張した。

とりわけ、総額人件費制の問題に加え、予算と人員運用の自律性確保という核心課題について、金融当局と協議して解決に導く力量が見えないと指摘している。

また今回の人事には、大統領の政策意思が十分に反映されていないとの見方も示した。労組は、大統領選当時に約束された企業銀行の予算・人員の自律性確保や、大統領が直接指示した総額人件費制問題の解決を完遂できる適任者だというメッセージが、今回の人事からは読み取れないと訴えた。

そのうえで、「今回の任命が銀行と職員のためなのか、それとも金融委員会のためなのか、問わざるを得ない」と付け加えた。

出勤阻止が長期化する可能性もある。過去にはユン・ジョンウォン前頭取も労組の反発を受け、就任から27日後にようやく初出勤した経緯がある。

労組は、会社側が明確な解決策を示すまで阻止行動を続ける方針だ。チャン・ミンヨン新頭取が労組との信頼を回復し、対立の収束に道筋を付けられるかが焦点となる。

チャン・ミンヨン新頭取は記者団に対し、労使対話を通じた早期解決に意欲を示した。「大統領の指示事項があり、政府も積極的に努力していると理解している」としたうえで、「企業銀行の役職員の要求は把握している。労使が力を合わせ、できるだけ早く問題を解決できるよう努めたい」と述べた。

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