写真=マルク・ルッテNATO事務総長(左)とドナルド・トランプ米大統領/聯合ニュース

ドナルド・トランプ米大統領は21日(現地時間)、マルク・ルッテ北大西洋条約機構(NATO)事務総長との協議を踏まえ、グリーンランドと北極圏を巡る将来合意の枠組みで一致したと明らかにした。あわせて、グリーンランド問題を巡って懸念されていた武力行使を否定し、2月1日に発動予定だった関税措置も見送る考えを示した。

トランプ氏は同日、自身のSNS「Truth Social」で、「ルッテNATO事務総長との非常に生産的な会談を踏まえ、グリーンランド、そして実質的には北極地域全体に関する将来合意の枠組みを整えた」と投稿した。

その上で、「この解決策が実現すれば、米国とすべてのNATO加盟国にとって非常に有益だ」とし、「この理解に基づき、2月1日に発動予定だった関税は課さない」と表明した。

トランプ氏はこれに先立ち、米国による強制的な併合の可能性を警戒してグリーンランドに兵力を派遣したデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランドの8カ国に対し、2月1日から10%、6月1日から25%の関税を課す方針を示していた。

当時、トランプ氏がグリーンランド併合に向けて軍事行動の可能性にまで言及したことを受け、各国は同地に兵力を派遣。これに関税措置の構えも重なり、米国とNATO同盟国の間では緊張が高まっていた。

トランプ氏は同日、スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)年次総会でルッテ氏と会談し、グリーンランド問題を協議した。今回の投稿は、この会談を受けたものとみられる。

合意の具体的な内容には触れなかったが、「J・D・バンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、スティーブ・ウィトコフ特使に加え、必要に応じてさまざまな関係者が交渉にあたり、私に直接報告する」と説明した。

また、「グリーンランドに関連して、ゴールデンドームについて追加協議を進めている」とした上で、「議論の進展に応じて追加情報を公表する」と述べた。ゴールデンドームは、米国の次世代防空・ミサイル防衛システムを指す。

SNSでの発表後、CNBCのインタビューでは、ゴールデンドームと鉱物権がグリーンランドを巡る合意の一部になるとの認識を示した。

トランプ政権はこれまで、ロシアや中国によるミサイル攻撃から米本土を防衛するには、ミサイルの軌道に近いグリーンランドの確保が必要だと主張してきた。グリーンランドに埋蔵される大量の鉱物資源も、トランプ氏が同地に強い関心を示してきた理由と受け止められている。

トランプ氏はインタビューで、「北極圏全体だけでなく、グリーンランドについても何らかの形で協力することになる。これは安全保障に関わる問題だ」と述べ、今回の合意が「永遠に」続くとの見方も示した。

グリーンランドを抱えるデンマークもこの合意に同意するのかとの質問に対しては、ルッテ氏が他国の立場を代表しているとの認識を示した。

さらに、「NATOと戦うことになるとは思わない」と述べ、グリーンランドを武力で併合する考えはないと改めて強調した。

これに先立ち、トランプ氏はダボス会議での演説でも、グリーンランドの所有権は米国が持つべきだとの主張を維持しつつ、それを実現するために軍事力は用いないと述べていた。

一方、CNBCのインタビューでは、イランに空母など米軍資産を展開するのは追加の軍事行動に向けた準備かと問われ、「追加行動がないことを望んでいる。だが、彼らは通りで人々を無差別に撃っている」と答えた。

また、米軍が昨年イランの核施設を空爆した際に使用したB-2ステルス爆撃機について、最近25機を追加発注したと明らかにし、イランの核武装を容認しない姿勢を改めて示した。

次期連邦準備制度理事会(Fed)議長候補の指名については、「頭の中では、おそらく1人に絞られている」と述べ、決定が近いことを示唆した。

ジェローム・パウエルFed議長が今年5月に議長任期を終えた後も理事に残る場合の対応を問われると、「そうなれば、彼にとって非常に居心地の悪い状況になるだろう」と警告した。

(聯合ニュース)

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