KOSPIが連日で高値を更新するなか、銀行に滞留していた資金が株式市場へ向かっている。市場では、KOSPIの5000ポイント到達期待を背景に、預金から株式への資金移動が一段と強まる可能性があるとの見方が出ている。
金融業界によると、5大銀行(KB Kookmin Bank、Shinhan Bank、Hana Bank、Woori Bank、NH NongHyup Bank)の要求払預金残高は今月中旬時点で、昨年末に比べ約30兆ウォン減少した。要求払預金は投資待機資金の受け皿とされるだけに、株式市場への資金流入が本格化しているとの受け止めが広がっている。
要求払預金は、預金者が必要な時にいつでも引き出せる流動性の高い資金だ。株式や債券、ファンドなどの投資先を決めるまで一時的に置かれるケースが多く、最近の急減は待機資金が実際の投資に向かい始めたことを示唆している。
定期預金も減少している。昨年末に939兆2861億ウォンだった残高は、今月中旬時点で938兆6613億ウォンに縮小した。高金利局面で資金を引き付けてきた定期預金の魅力が薄れているとの見方も出ている。
一方、株式市場の待機資金は過去最大圏で推移している。金融投資協会によると、投資家預託金は昨年末の約85兆ウォンから増加し、年初には初めて90兆ウォンを上回った。15日時点の残高は92兆6030億ウォンで、株式市場への追加流入余力も大きい。
こうした資金移動は今後も続く可能性がある。KOSPIの5000ポイント到達への期待が投資家心理を押し上げており、株高が続けば、銀行から株式市場へのマネー移動はさらに加速しかねないためだ。
背景には、銀行預金金利と資本市場の収益率の差がある。銀行業界によると、主要銀行の12カ月物定期預金金利は昨年11月末時点で2.85%だったが、16日時点ではいずれも2.8%に低下した。年初の銀行債利回り低下に合わせ、銀行が代替調達手段である定期預金の金利も引き下げたためだ。
さらに、15日に韓国銀行の金融通貨委員会が政策金利を5会合連続で据え置いたことを受け、預金商品の指標となる短期銀行債利回りは低下傾向にある。今後の預金金利にも下押し圧力がかかる見通しだ。
預金から株式市場への資金移動が鮮明になるなか、市中銀行も動向を注視している。銀行業界はまず1月の資金フローを見極める構えだ。
過去5年の推移では、一般企業の成果給支給の影響で、2月の要求払預金残高は1月末に比べ平均約4.4%増えている。今年はこうした資金まで株式市場へ向かう可能性があるとの分析もある。
もっとも、今回の資金流出を構造的な変化ではなく、株高に伴う短期的な動きとみる向きもある。銀行関係者は「通常でも1月は資金がある程度流出するが、今回はその速度がやや速い」と話した。
別の銀行関係者は「これまでは株価が上がっても一定程度は預金に残っていたが、最近は投資と預金の間の資金移動がはるかに速くなった」と指摘。「株式市場の強さが続けば、銀行の預金基盤がさらに弱まる可能性がある」との見方を示した。