AppleがGoogleの生成AI「Gemini」を活用し、音声アシスタント「Siri」の機能強化を進める見通しだ。感情に寄り添う応答や知識応答の精度向上、文書作成・要約、旅行予約の代行、会話記憶など、iPhone向けに8つの新機能が導入される可能性が浮上している。
米ITメディアの9to5Macは1月20日(現地時間)、The Informationの報道をもとに、Geminiを基盤とする新しいSiriで提供が見込まれる主な8機能を伝えた。
1つ目は、ユーザーの感情に寄り添う応答機能の強化だ。ユーザーが「孤独だ」「落ち込んでいる」と話した際、定型的な返答ではなく、状況に応じた慰めや共感を返せるようになるという。
2つ目は、情報の正確性と会話の自然さの向上だ。ChatGPTやGeminiのようなチャットボットと同様に、大規模データをもとに一般知識への回答精度を高め、より自然な対話が可能になるとみられる。これまで短い返答にとどまりがちだったSiriの弱点を補う狙いがある。
3つ目は、文章作成や要約などの生成機能の追加だ。Appleのメモアプリで、指定したテーマに沿って文章を自動生成したり、内容を要約したりする機能が加わる見込み。iPhoneを生産性ツールとして活用する場面が広がりそうだ。
4つ目は、個人向けタスクの代行機能だ。旅行予約のように手順の多い作業をSiriが引き受け、複数のアプリを行き来せずにワンストップで処理できるようになる可能性がある。
5つ目は、曖昧な指示への対応力の向上だ。質問や依頼が具体的でなくても文脈から意図をくみ取り、ユーザーが正確なコマンドを思い出せない場合でも作業を続けられるという。
6つ目は、ユーザーに物語を語るストーリー生成機能の搭載だ。
7つ目は、過去の会話を記憶する機能だ。Siriがユーザーとの対話履歴を文脈として活用し、継続性のあるコミュニケーションを実現することで、よりパーソナライズされた応答が可能になるという。毎回、会話を最初からやり直す必要がなくなる可能性がある。
8つ目は、先回りして提案する機能だ。例えば交通状況を事前に把握し、友人を迎えに行く際に最適な出発時刻を提案するなど、ユーザーが尋ねる前に必要な行動を促す使い方が想定されている。
今回の刷新は、出遅れが指摘されてきたSiriの競争力を引き上げる転機となる可能性がある。業界では、AppleのハードウェアエコシステムとGoogleの先進的なAI技術の組み合わせが、iPhoneのユーザー体験をどう変えるかに注目が集まっている。これらの機能は、早ければ来月にベータテストが始まるiOS 26.4から順次導入される見通しだ。