写真はイメージ(提供=KT)

KTは1月21日、安全性と信頼性を重視した「Responsible AI」体制を強化し、企業のAX支援を拡大すると発表した。AI倫理原則や安全基準を整備したほか、独自開発したAIモデルで信頼性認証も取得し、安心して活用できるAI利用環境の構築を進める。

AIは近年、目的を理解し、自律的に判断して業務を遂行する「エージェンティックAI」へと進化している。こうした中、産業界では技術革新への期待が高まる一方で、AIの安全性と信頼性の確保を求める声も強まっている。

KTはAI倫理を、単なるコンプライアンス対応ではなく、AICT中心の経営を支える中核価値と位置付けている。2024年には専任組織として「責任あるAIセンター(RAIC)」を設置し、韓国の通信事業者として初めてCRAIOを任命した。

同社は独自のAI倫理原則「ASTRI」も策定した。AIの企画、開発、運用、活用の全プロセスにわたり、説明責任(Accountability)、持続可能性(Sustainability)、透明性(Transparency)、信頼性(Reliability)、包摂性(Inclusivity)の5原則を適用している。

毎年発行している「責任あるAIレポート」では、AI倫理強化に向けた取り組みをまとめている。2025年12月公表のレポートでは、自社開発モデルに対する社会的影響評価や安全性評価のプロセス、AIガードレール「SafetyGuard」の詳細に加え、RAIオープンソースコミュニティへの貢献内容も盛り込んだ。Responsible AIの枠組みに基づく主な実践事例として、RAI教育の普及なども紹介している。

ガバナンス面では、分野別の外部専門家で構成する「責任あるAI諮問委員会」を継続的に運営する。政府や産業界と連携し、AI関連制度の議論にも積極的に参加する方針だ。グループ会社や協力会社を含む全社員を対象に、AI倫理教育を必修課程として運用するなど、Responsible AI文化の定着も進める。

技術面では、国内外のAIリスク管理フレームワークを検討し、韓国の事業環境に適した独自のAI安全基準を策定した。2025年10月には、AIリスクの特定、評価、低減に向けた技術ガイドラインとして「責任あるAI技術報告書」を公表した。報告書では、開発から運用までライフサイクル全体を対象としたリスク管理体系を示し、実環境に適用可能な評価体系と実装戦略を提示したとしている。

AIモデルの有害な応答をリアルタイムで遮断するAIガードレールについては、2025年9月にHugging Face上でも公開した。韓国語AIモデルの倫理的応答品質を評価するベンチマーク「Kor Ethical QA」では、F1スコア97を記録したという。

こうした取り組みの成果として、自社開発のAIモデル「Mi:dm K 2.0 Base」は、AIモデルとして韓国で初めて、韓国情報通信技術協会(TTA)から「AI信頼性認証2.0(CAT 2.0)」を取得した。

KTのResponsible AI体制は、グローバルでも注目を集めている。世界移動通信事業者連合会(GSMA)はRAIの成熟度を4段階で評価しており、KTは2025年評価で最高等級の「Advanced」を獲得した。韓国の移動通信事業者として初めて、グローバルの模範事例として紹介されたという。

CRAIOのペ・スンミン常務は「今後も信頼できるAI技術を基盤に、韓国のAI産業の健全な成長と利用者の信頼確保に貢献していく」とコメントした。

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