「バイブ製造(vibe manufacturing)」の広がりを示すイメージ画像。画像=Gemini AI

AIでソフトウェアを作る「バイブコーディング」に続き、ハードウェア分野でもチャットボットを使って設計し、そのまま試作につなげる「バイブ製造(vibe manufacturing)」が広がっている。Business Insiderが11月1日、チャットボットで作成した設計データを製造業者や家庭用3Dプリンタに届け、部品や玩具を形にする事例を報じた。

米ミシガン州イーストランシングの不動産開発業者ジェフ・ディーハン氏は、OpenAIのGPT-6 Astraの音声モードを使い、必要な部品の仕様を口頭で伝えた。すると約5分で、鉄製部品の設計データが作成されたという。

ディーハン氏は受け取ったDXFファイルを使い、カスタム板金加工サービスのSendCutSendで発注まで完了した。代金は156ドル(約2万3400円)で、部品は10日後に届いた。同氏は「言葉だけで10分ほどで部品を作れた」と話している。

オープンソースの「text-to-CAD」ツールへの関心も高まっている。エイミー・ジョウ氏とジェイク・フィッツジェラルド氏が開発した同ツールは、GitHubで2万3000件超のスターを獲得した。

フィッツジェラルド氏はこのツールを使って板金製のロボットアームを設計し、約200ドル(約3万円)で製作した。リーチは0.6メートル。数カ月前には設計ミスが重なり約2000ドル(約30万円)を費やしたが、GPT-6 Astraの導入後はそうした問題が解消したと説明した。

英国の20歳の制作者ソウリシュ・シャルマ氏は、MRIデータを一度のプロンプトで3D出力用ファイルに変換し、実物大の脳模型を出力した。シャルマ氏は「AIがCADエンジニアリングを完全に代替する」と語った。

一方で、限界も見えている。製品が複雑になるほど設計の難易度は上がり、試作を重ねる過程で手戻りコストが膨らむ可能性がある。

フランスでIT業界に携わるアルチュール・プランス氏は、音声で物語と画像を生成する子ども向け玩具を1週間で設計した。GPT-6 Astraが生成した設計をClaudeでレビューしたうえで、中国の製造業者JLCPCBに約500ユーロで10個を発注したという。

米テキサス州オースティンのデイビッド・プラコン氏は、3Dプリンタで同じ設計を15回修正しながら出力を繰り返した。プラコン氏は「AIは素晴らしいが、完璧ではない」と述べている。

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