XREALは10月30日、ソウルのホンデスクエアでXRグラス「AURA」の体験イベントを開催した。光学シースルー方式を採用し、現実空間を見ながら最大5画面の仮想ウィンドウを表示できるのが特徴だ。ハンドトラッキングや音声操作に対応し、Googleの生成AIモデル「Gemini」との連携機能も備える。
AURAを装着すると、視界内に複数の仮想画面が広がり、実物のモニターがなくても空間上に作業環境を構築できる。XREALはイベント会場で、AURAの主な機能やコンテンツ体験を紹介した。
◆最大5画面を同時表示、手の動きで位置やサイズを調整
AURAは、透明レンズ越しに現実空間を見ながら仮想映像を重ねて表示する光学シースルー型のXRグラスだ。マルチウィンドウ環境を構築できるほか、有線ミラーリングによってノートPCや携帯ゲーム機の画面を視界内に拡張表示できる。
実機では、最大5画面を同時に表示できる点が目を引いた。例えば、1つの画面で文書を作成しながら、別の画面にWebブラウザや動画を表示するといった使い方を想定する。
仮想画面の位置やサイズは、指の動きに応じて調整できる。複数のウィンドウを開いたままでも周囲を見渡せるため、現実空間を確認しながら作業を進められる。XREALの関係者は「複数のアプリを行き来しながら作業しやすい点がAURAの特徴だ」と説明した。
操作系はAndroid XRをベースとし、ハンドトラッキングと音声操作に対応する。指をつまむ、広げるといったジェスチャーでウィンドウを移動でき、直感的に扱えるという。キーボードやトラックパッド、ゲームコントローラーも利用可能だ。
Geminiにも対応する。ユーザーが見ている画面の内容を理解し、質問への回答や作業手順の案内などを行うとしている。
◆95g未満の軽量設計、Sony製マイクロOLEDとQualcomm製チップを採用
AURAは、機能性に加えて装着時の負担軽減も打ち出す。重量は95g未満に抑えた。さらに、主要な演算装置とバッテリーをグラス本体ではなく小型のコンピュートパック(Puck)側に収める分離型の構造を採用した。
一方で、AURA本体とコンピュートパックは有線接続が必要となる。このため、携帯性の面では留意点も残る。
ディスプレイにはSonyのマイクロOLED技術を採用した。視野角は70度、解像度は1200p、リフレッシュレートは最大120Hzに対応する。プロセッサにはQualcommの「Snapdragon Reality Elite」プラットフォームを採用し、XREALが自社開発した「X1S」チップと組み合わせることで、XR表示や空間コンピューティング機能を支える。
視認性や目への配慮も訴求する。認証機関のTUVラインランドから、アイコンフォート5つ星、高視認性、低ブルーライト、フリッカーフリー、色精度に関する5つの認証を取得したという。音響面では「Sound by Bose」技術を採用し、中高域の表現力を高めたとしている。
◆180度・360度映像にも対応、CHZZKの没入型コンテンツを提供
コンテンツ面では、発売当初から150種類以上のXR専用体験に対応する。Google Playで提供されているモバイルアプリやゲームも利用できる。
韓国国内のサービスでは、Naverの「CHZZK」に対応する。CHZZKが提供する180度・360度映像を通じて、一般的な平面映像とは異なる没入型コンテンツを楽しめるという。
実際にCHZZKで配信されているコンサート映像を再生すると、向きを変えるのに合わせて会場内を立体的に見渡せた。正面にはステージ上のアーティストのパフォーマンスが映し出され、上を向けば天井や照明も視界に入る。アクセサリーの細部まで確認できるほど鮮明で、会場に入り込んだような没入感が得られた。
AURAは電子調光によるディミング機能も備える。レンズを暗くすることで周囲の風景より仮想画面に集中しやすくなり、ディミングを解除すれば周囲を確認しながらコンテンツを利用できる。
XREALはGameSirと協業し、専用ゲームコントローラーも開発した。コントローラーにはGemini専用キーを搭載し、ゲーム中でもAI機能を呼び出せるという。
AURAは10月30日から、XREAL公式のNaverスマートストアで販売を開始した。12GBメモリ・256GBストレージモデルと、16GBメモリ・512GBストレージモデルの2種類を用意する。12月まではそれぞれ169万ウォン(約18万5900円)、199万ウォン(約21万8900円)で販売し、製品の出荷は11月下旬から順次始める。