写真=ビル・ハガティ米上院議員

ビル・ハガティ米上院議員は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入に反対する立場を示すとともに、米国の戦略的ビットコイン準備金の拡大が必要だとの考えを示した。暗号資産を巡っては、規制の不透明感が業界の成長を阻害してきたとして、関連法制の整備も訴えた。

Bitcoin Magazineが29日付で伝えた。報道によると、ハガティ議員は、議会内の一部で暗号資産に代わる選択肢としてCBDCを推す動きがあるとした上で、CBDCは「自由や権利と相いれない」と述べた。

インタビューでは、米国の暗号資産規制を巡る不確実性にも言及した。規制基準が明確でなかったことが、ゲイリー・ゲンスラー前米証券取引委員会(SEC)委員長の下で業界への圧力を強める一因になったとの見方を示した。一方で、政府の関与を最小限に抑えることで、イノベーションは成長できると強調した。

議会で審議が進む暗号資産市場構造法案「CLARITY Act」の扱いも主要な論点となった。民主党との倫理条項を巡る協議や、ステーブルコインの報酬を巡る議論に加え、関連法が未整備な中でSECと商品先物取引委員会(CFTC)が暗号資産をどう規制するかについても触れた。ハガティ議員は、来年1月の新会期が始まる前までに、議会が現実的に処理できる課題を挙げた。

ステーブルコインについては、決済・清算インフラの変化と、ドルの基軸通貨としての地位が焦点になった。ハガティ議員は、ステーブルコイン規制の枠組みを定める「GENIUS Act」が決済・清算の仕組みに与える影響に注目していると説明した。あわせて、ステーブルコイン需要が米国債需要を下支えし、ドルの優位性維持に寄与する可能性にも言及した。

米国の戦略的ビットコイン準備金の拡大も主要テーマの一つだった。米国の保有量は約20万ビットコインに達するとされ、ハガティ議員は今後の運用の方向性に加え、米国がビットコインを戦略資産として位置付けるかどうかについても取り上げた。

このほか、米国民の暗号資産に対する懐疑的な見方や、ビットコイン採掘産業の電力需要にも話題が及んだ。テネシー川流域開発公社(TVA)とテネシー州のエネルギーインフラ拡充、ナッシュビルのビットコイン関連企業によるエコシステムについても議論された。

ハガティ議員は今回のインタビューで、ステーブルコインをドル中心の金融システムの競争力を高める手段、ビットコインを戦略資産と位置付ける考えを示す一方、CBDCについては自由や権利を侵害しかねないとの懸念を示した。CLARITY Actを含む暗号資産関連法案で、議会が新会期前にどこまで合意を形成できるかが今後の焦点となる。

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