韓国科学技術院(KAIST)は10月30日、学生の失敗経験を共有し、AI時代に想定されるリスクを議論する「第4回KAIST失敗学会」を11月4〜13日に開催すると発表した。テーマは「未来と失敗」。
11月4日には、KAIST学術文化館ジョン・ヘナー・ホールで「失敗課題自慢大会」を開く。学業、研究、日常生活で経験した失敗を写真や映像で紹介する企画で、来場者投票により5部門の受賞チームを決める。
6日には、学術文化館ヤン・スンテク・オーディトリアムで、失敗セミナー「現在進行形の失敗、未来からの問い」を実施する。
第1部では、失敗エッセー公募の受賞者3人が登壇し、研究や進路選択の過程で経験した試行錯誤を語る。第2部では、ソ・ヨンソクKAIST文述未来戦略大学院教授が「AIが賢くなるほど、人間に失敗が重要な理由」をテーマに講演し、AIの発展に伴って人間に求められる能力や、社会・制度が向き合う課題を取り上げる。
会期中には、創意学習館で「2036 AI未来シナリオ:未来から来た誤答ノート」の展示も行う。市民が描いた2036年のAI関連の失敗事例や将来リスクを可視化した「AI未来リスクマップ」などを紹介する。
あわせてKAISTは、失敗エッセー受賞作16編を収録した作品集「失敗の時制」と、市民から寄せられたAI未来失敗シナリオ429件を分析した報告書を公開する。
報告書では、AIの誤作動だけでなく、AIが意図通りに機能した場合でも、人間の判断や学習の機会が減ったり、責任の所在が曖昧になったりする可能性に着目したという。
ペ・チュンシクKAIST総長は「大学は、挑戦の過程で生じる試行錯誤も尊重し、そこから学べる場であるべきだ」としたうえで、「今回の失敗学会が、互いの経験から次の挑戦への勇気を得て、AI時代に直面する問題をともに考える場になることを願う」とコメントした。
すべてのプログラムは一般参加が可能。刊行物2種は、KAIST失敗研究所のホームページで電子書籍として公開する予定だ。