フランスのAI企業Mistral AIは、1兆パラメーター級のオープンウェイトモデル「Mistral Large 4(ML4)」の重みを公開した。企業や政府機関はモデルをダウンロードし、自社環境で運用できる。TechCrunchが29日(現地時間)に報じた。
ML4は「Le Chonk」とも呼ばれ、今月初めに初公開されていた。今回の重み公開により、利用企業は外部サービスに頼らず、自前のインフラ上でモデルを扱えるようになる。
MistralのようなオープンウェイトAIの開発企業は、企業や政府機関が先端AIを導入する際、外部AIベンダーへの依存を抑えられると訴えている。TechCrunchは、データやシステムを自ら管理したいサイバーセキュリティ分野では、こうした主張がとりわけ説得力を持つと伝えた。
Mistralのアーサー・メンシュCEOは、「AIは支配の手段ではなく、能力を高めるための道具であるべきだ」と述べた。
同社はML4について、OpenAIやAnthropicと比べて、より少ない計算資源と資本で高い性能を実現できると説明している。
Mistralによると、ML4の性能は中国のオープンウェイトモデル「GLM-5.3」と同水準だという。GLM-5.3は、特にサイバーセキュリティ分野のタスクで有力なオープンウェイトモデルの1つとされてきた。
また同社は、AIベンチマークサイト「Artificial Analysis」のCoding Agent Indexで、ML4がエージェントコーディング分野のオープンモデルで首位になったと明らかにした。
Mistralで科学部門担当副社長を務めるピエール・ストック氏は、今回の公開について、企業や政府機関がサイバー攻撃への防御に最先端AIを活用できるようになることを意味すると説明した。そのうえで、企業はML4を自社環境に導入することで、大規模なセキュリティインシデントをリアルタイムで把握し、対応できると述べた。