Alphabetが29日(現地時間)に発表した2026年7〜9月期(第3四半期)決算で、主力の検索事業に減速感が強まった。検索およびその他部門の売上高は前年同期比12%増の約630億ドル(約9兆4500億円)だったが、市場予想には届かなかった。予想未達は2四半期連続となる。
Googleは、検索クエリの増加率が直近5年間で最も強かったと説明した。ただ、検索売上高の伸び率は1〜3月期の19%から4〜6月期は17%、7〜9月期は12%へと鈍化した。利用拡大が売上成長に十分結び付かなかった格好だ。
経営陣は、検索売上の伸び鈍化について為替を主因に挙げた。10〜12月期は為替の逆風がさらに強まるとの見通しも示した。
一方で、市場ではAIチャットボットやAIエージェントの普及が、従来型検索の収益性を揺るがし始めているとの見方が改めて広がっている。
決算を受け、Alphabet株は時間外取引で約10%下落した。7〜9月期のフリーキャッシュフローはマイナス90億ドル(約1兆3500億円)と、市場予想の赤字幅を大きく上回った。4〜6月期もマイナス59億ドル(約8850億円)で、上場以来初の赤字となっていた。
もっとも、AI投資の成果はクラウド事業で目立った。Google Cloudの売上高は7〜9月期に2倍超となる約310億ドル(約4兆6500億円)に拡大した。
受注残高は約5600億ドル(約84兆円)。このうち過半が今後24カ月以内に売上計上される見通しだという。
Alphabetは2026年の設備投資見通しを1950億〜2050億ドル(約29兆2500億〜30兆7500億円)で据え置いた。一方で、2027年は支出が大きく膨らむ見通しも明らかにした。
投資には、NvidiaのGPUに対抗するTPUも含まれる。Alphabetは4〜6月期から、TPUの外部顧客向け提供を始めている。
広告事業でもAI導入を加速している。最高事業責任者のフィリップ・シンドラー氏は、「Gemini」モデルの適用を広告インフラ全体へ広げていると説明した。
7〜9月期には、広告主がGeminiベースのツールを使って15億点超のクリエイティブを作成した。前年同期の7倍超に増えたという。
それでも、市場の警戒感はなお残る。UBSは、検索事業がAIに侵食されるとの懸念が再び強まる可能性があると指摘した。みずほのジョーダン・クライン氏も、検索とYouTubeの実績が、AIやエージェントのシェア拡大への懸念を強めたと評価した。
D.A. Davidsonのギル・ルリア氏は、1四半期の数字だけで結論を出すのは時期尚早だとしつつも、エージェントベースの商取引がGoogleに及ぼす影響を改めて精査する必要があると述べた。