写真=個人情報保護委員会

個人情報保護委員会は10月29日、コールセンターにおける個人情報の取り扱い実態を点検した結果を公表し、相談員に表示する顧客情報を必要最小限に抑えることや、相談員による検索の統制強化を求めた。あわせて、事業者が重点的に取り組むべき4つの行動指針も示した。

今回の点検は、3月にコールセンター相談員が顧客情報を無断で閲覧し、報復犯罪に悪用した事件を受けて実施したもの。配達、通信販売、オンラインショッピング、有線通信の4分野で、主要サービス事業者5社とコールセンター運営会社4社を対象に実態を調べた。

点検では、アクセス権限の管理など法令で求められる措置の実施状況に加え、相談対応の過程で生じ得る個人情報の不正利用や不適切利用のリスクも確認した。

同委によると、対象事業者の多くは、アクセス記録の点検や相談員への教育といった基本的な保護措置をおおむね講じていた。

一方で、外部から接続する際に、証明書やセキュリティートークンなど安全性の高い認証手段を導入していない事例があった。アクセス記録の必須項目が欠けていたり、保存期間を法定の2年ではなく1年としていたりする企業も確認された。

また、個人情報の処理業務を委託しているにもかかわらず、委託業務の内容や委託先を公表していない例もあった。同委は、こうした不備の相当部分は点検の過程で改善されたとしたうえで、未対応の事項については是正勧告を行ったと説明した。

点検結果を踏まえ、同委は「コールセンター個人情報保護4つの行動指針」も公表した。内容は、必要な個人情報だけを表示・照会すること、業務に必要な者に限定してアクセスを認めること、誰がいつどの情報を照会したかを記録・確認すること、相談員とコールセンター運営会社を一体で管理・監督すること――の4点だ。

今後は、是正・改善勧告の履行状況を確認するとともに、指針の周知や関係業界向け説明会の開催を通じて、コールセンター運営全般で必要最小限の照会・利用という原則の定着を進める方針だ。

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