Microsoftは29日、AIを活用した事業変革「Frontier Transformation」に関するグローバルの顧客事例を公表した。韓国の大手ゲーム会社Kraftonは、Microsoft Security CopilotとMicrosoft Defender XDRを活用し、セキュリティ運用の自動化を進めた結果、アラート確認時間を約95%削減して1分以内に短縮した。従来は数十分かかっていた調査業務も約3分に短縮し、レポート作成業務の約95%を自動化したという。
Microsoftによると、Frontier Transformationは、技術導入そのものではなく、事業成果を重視する変革を指す。同社はこれを支える基盤として、Microsoft Copilot、Microsoft IQ、Agent 365などのソリューションを提供している。
Microsoftは、Frontier Transformationにおいて、Human Ambition、Intelligence、Trustを重視していると説明する。Copilotは人とAIの接点となる中核的な存在で、Microsoft IQは独自性を保ちながら組織内のインテリジェンスを蓄積・拡張する役割を担う。Agent 365は、技術スタック全体にわたる信頼性と可観測性を支え、エージェントのガバナンスや管理、セキュリティを支援するという。
今回公表された事例にはKraftonも含まれる。KraftonはMicrosoft Security CopilotとMicrosoft Defender XDRを自社システムやデータと連携させ、アラート対応、調査、報告の各プロセスを自動化した。これにより、セキュリティ担当者は反復作業の負担を減らし、実際の脅威対応や重要なセキュリティ判断に集中できるようになったとしている。
このほか、VolkswagenはMicrosoft Copilotの利用を33万人超の従業員に拡大した。Copilot Chatの月間アクティブユーザーは30万人を超え、Work IQが適用されたCopilotを通じて、組織の業務文脈を意思決定やナレッジワークに生かしているという。全社データの検索・理解・活用を高めるため、Microsoft Fabricベースの「Intelligent Data Foundation」も拡大している。
Fujitsuは、年間約30万件の問い合わせが寄せられるサービスデスクで、初期応答と問い合わせ分類業務の約75%を自動化した。世界で約10万人の従業員を対象にCopilotの展開を進めており、利用率は90%を超えたとしている。
KOHLERはGitHub Copilotを活用し、コードリリースを25%改善、エラーを75%削減した。Microsoft Copilotの利用率は98%に達し、従業員は業務に必要な回答を迅速に得られるようになり、月平均2〜5時間を節約しているという。
Microsoftはこのほか、米航空宇宙局(NASA)、米天然ガスインフラ企業Williams、バイオ医薬品企業Bristol Myers Squibb、Brown University Health、金融サービス大手BNY、電子署名・契約管理企業Docusign、データインサイト・コンサルティング企業Kantar、サプライチェーンソフトウェア企業Kinaxisなどを、注目すべきFrontier Transformationの事例として紹介した。