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Bitcoin相場が下落するなか、Bitcoin現物ETFの売却は一部のヘッジファンドや銀行に集中し、国富ファンドなどは逆に買い増していたことが分かった。Galaxy Researchが米証券取引委員会(SEC)への13F提出資料を分析し、こうした資金の流れを明らかにした。背景には、現物買い・先物売りの裁定取引「キャッシュ・アンド・キャリー」の収益性低下があるという。

ブロックチェーンメディアDecryptoが28日付で報じたところによると、13Fを提出した機関投資家のBitcoin現物ETF保有残高は、2025年9月末の35万5000BTCから2026年6月末には30万7000BTCへ減少した。減少率は約14%だった。

もっとも、保有縮小は市場全体に広がったわけではなく、少数の機関に偏っていた。Millennium Management、Brevan Howard、Goldman Sachs、Capula Management、Parallalun Capital、D.E. Shaw、Schonfeld Strategic Advisors、Symmetry Investments、Tudor Investmentの9社は、合計で6万8000BTC相当のETF保有を削減した。各社の減少幅は29〜100%に及んだ。

この9社による削減規模は、13F提出機関全体の純減4万8000BTCを上回る。Galaxy Researchの集計では、その他の機関は合計で約2万BTCを積み増していた。

買い増しに動いたのは、Morgan Stanleyの資産管理部門のほか、アブダビの国富ファンドMubadala、アブダビ投資庁などだった。13Fの対象外であるアドバイザーやファミリーオフィス、個人投資家の保有減少率も6.6%にとどまった。同じ期間のBitcoin価格は49%下落しており、価格下落に比べると保有の減少は限定的だった。

Galaxy Researchは、一部機関の売却について、Bitcoinに対する弱気見通しを反映したものというより、裁定取引の採算悪化が主因だと分析した。これらの機関の多くは、Bitcoin現物ETFを買い、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のBitcoin先物を売るキャッシュ・アンド・キャリー戦略を用い、現物と先物の価格差を収益源としてきた。

だが、その前提となるベーシスは縮小した。Bitcoinが高値を付ける直前30日間の期近先物の年率換算ベーシスは平均7.9%で、3カ月物米国債利回りを3.9ポイント上回っていた。一方、10月21日までの30日間平均では4.8%に低下し、米国債利回りとの差は0.6ポイントまで縮小した。

期先物でも妙味は限られていた。10月21日時点で11月限と12月限の年率換算ベーシスは6.3〜6.5%と、米国債利回りを約2ポイント上回っていた。ただ、ETFの手数料や先物のロールコスト、証拠金負担を織り込むと、現金運用を上回る超過利回りは約1.5ポイントにとどまるとGalaxy Researchは試算した。この水準では、大きな相場変動リスクに見合う収益を確保しにくいとしている。

先物市場でもポジション縮小は進んだ。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、資産運用会社によるCME Bitcoin先物のネットロングは、Bitcoinが過去最高値を付けた週の4万3300BTCから1万8400BTCへ57%減少した。

一方で、Bitcoin現物ETFの保有は相対的に底堅さを保った。ETF全体のBitcoin保有量は、2025年10月のピークから2026年7月のボトムまで11%減にとどまり、同期間の価格下落率53%を大きく下回った。さらに、Bitcoinが底値を付けた6月以降、ETF保有は8万7000BTC増加し、レバレッジファンドの先物ネットショートは縮小した。

Galaxy Researchは、こうした動きについて、資金の重心が裁定目的の取引から、Bitcoin価格の上昇を見込んだ買いへ移りつつあることを示していると分析している。

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