YouTubeの広告収入の伸びが鈍化し、市場予想も下回った。一方で、有料会員数は増加し、テレビでの視聴シェアも拡大しており、事業の成長ドライバーに変化がみられる。
Business Insiderが10月28日(現地時間)に報じたところによると、Google親会社のAlphabetが公表した2026年第3四半期のYouTube広告収入は112億700万ドルだった。前年同期比では9.2%増となったが、市場予想の114億3000万ドルには届かず、約2億2300万ドル下回った。
広告収入の増加率も鈍化した。第2四半期の13%増に対し、第3四半期は9.2%増だった。
一方、Alphabet全体では成長基調を維持した。第3四半期の売上高は1276億ドルで前年同期比25%増。Google Cloudの売上高は307億ドルと、同103%増だった。
YouTubeの有料会員基盤も拡大している。YouTube MusicとYouTube Premiumのグローバル加入者数は、無料体験利用者を含めて1億5000万人を超えた。2025年3月時点の1億2500万人から、2500万人以上増えた計算だ。
テレビでの視聴でも存在感を強めている。調査会社Nielsenによると、8月の米国の総テレビ視聴時間に占めるYouTubeのシェアは15.8%で、Netflixの7.7%を大きく上回った。
Googleの最高事業責任者(CBO)であるフィリップ・シンドラー氏は、「第3四半期のYouTube広告収入の3分の1超は、リビングルームでのテレビ視聴環境から生まれた」と説明した。
競合各社も対応を急いでいる。Netflixは広告事業の立ち上がりの遅れを理由に、2026年の広告売上見通しを30億ドルから27億ドルへ引き下げた。今月初めには従業員約1000人を削減した。Instagramも、最長90分の横長動画に対応する新機能を試験しており、長尺コンテンツやテレビ視聴市場の取り込みを進めている。
EMARKETERのシニアアナリスト、ロス・ベネス氏は「ストリーミング業界はYouTubeを追い上げており、InstagramもYouTubeの成功に合わせて戦略を変えている」と分析した。
YouTubeは広告収入の伸びこそ鈍化したものの、有料会員事業とテレビ視聴の両面で存在感を高めている。競争が激化する中でも、引き続き強いポジションを維持していることがうかがえる。