OpenAIのGPT-6に搭載された「Intelligent UI」により、ChatGPTが対話画面内でそのまま動くゲームを生成できるようになった。ユーザーはゲームの内容やルールを自然言語で指示し、専用の開発環境を使わずに、画面上で実行可能なゲームを作成・調整できる。
米ITメディアのTechRadarが21日(現地時間)、報じた。Intelligent UIは、ChatGPTの応答内にグラフィックやボタン、入力フォーム、チャートなどのインタラクティブな要素を組み込める機能。定型的なテキスト応答にとどまらず、計算機や地図、図解、簡単なゲームなどを対話画面に直接表示できる。
TechRadarはこの機能の検証として、ChatGPTを使ってスネーク、テトリス、スペースインベーダー、パックマン、ポンをベースにしたゲームを作成し、動作を確かめた。基本ルールの再現だけでなく、見た目や進行ルールを変えた派生版も試したという。
スネークでは、基本操作と速度調整に対応したゲームを生成。その後、サイバーパンク風のアレンジを加えると、動く障害物や特殊アイテム、スコアに応じて加速する仕組みなどが追加された。
ただ、初回の指示では実行可能なゲームではなくコードが出力された。対話画面上ですぐ遊べる形で改めて指示したところ、意図した結果が得られたとしている。
テトリスをモチーフにしたゲームは、比較的安定して動作した。ブロックを積み上げてラインを消す基本構造を保ちながら、回転要素の変更や特殊ブロック、格子の一部を削除する機能なども盛り込まれた。見慣れたゲーム性に予測しにくい要素を加えることで、新たなプレイ感覚につながったとしている。
スペースインベーダーをベースにしたゲームでは、戦闘以外の選択要素も加わった。ChatGPTはこのゲームを「First Contact」と名付けた。プレイヤーは各ラウンドの合間に戦闘か交渉かを選べ、選択次第で新たな武器を得たり、異星人の侵攻を食い止めたりできる一方、その後の攻撃がより危険になるなど、次の展開に影響する構成になっていた。
パックマンをベースにしたゲームでは、迷路内を移動してドットを集め、敵を避ける基本構造を維持したまま、雰囲気や進行に変化を加えた。ChatGPTはこのゲームを「Maze Muncher」と名付け、1980年代のアーケード風デザインにハロウィーンの要素を組み合わせたという。壁の構造が変化し、秘密の通路や追加の敵も登場した。
ポンは、ボールの反射とパドル操作という基本部分を比較的安定して再現した。「易しい」「普通」「難しい」の難易度設定に対応したほか、得点のたびにルールがランダムに変わる派生版も生成できた。ボールが2つに分かれる、パドルが小さくなる、重力変化や障害物が加わる、といった内容だ。
一方で、生成結果の完成度にはばらつきも見られた。ケースによっては初回に実行画面が表示されず、再指示が必要だったほか、細かく指定した変更ルールが正確に反映されないこともあった。基本動作や見た目の構成は実装できても、複雑な条件を一貫して処理する点には限界が見えたという。
今回の事例は、対話型AIの役割が情報提供にとどまらず、その場で動くコンテンツやツールの生成へ広がりつつあることを示している。ユーザーはゲームを直接コーディングしなくても、自然言語で機能を説明し、生成結果を修正しながら簡単なソフトウェアを作れる。
こうした使い方はゲームに限らない。教育用クイズやインタラクティブな可視化、簡易的な計算ツールなどにも応用できる。
もっとも、実サービスへの活用には、精度や安定性、複雑な要件への対応力など、なお追加の検証が必要だ。ChatGPTが対話画面内でどこまで高度なインタラクティブコンテンツを生成できるかは、引き続き見極めが求められる。それでも、自然言語の指示だけでルールやデザインを変え、そのまま実行まで行える点は、対話型AIが制作ツールへ進化する可能性を示している。