デジタル庁は20日、政府職員向け生成AI基盤「源内」に2種類のAIエージェント機能を追加すると発表した。対象は全省庁の約18万人。職員が自らAIエージェントを作成し、文書作成や調査、プログラム開発などに活用できる環境を整え、行政業務の効率化につなげる。
同日から各省庁に順次提供する「エージェントチャット」は、対話形式でAIエージェントを作成・実行できる機能だ。自然言語で指示することで、Web検索や資料作成など複数の作業を連続して処理できる。
12月までの導入を目指す「源内工房」は、より高度な作業に対応する開発環境とする。プログラムコードの作成・修正、ファイル操作、テストなどをAIが自律的に実行するという。
デジタル庁は、一般行政職を含む約18万人の政府職員がこうした高度なAIエージェントを利用できる政府共通基盤の構築は、世界初の取り組みだとしている。
AIの活用範囲拡大に合わせ、セキュリティと責任分担のルール整備も進める。デジタル庁は同日、「源内ガバナンス・セキュリティ・安全基準」を公表した。日本AI安全研究所(AISI)の協力を得て策定したもので、利用者、管理者、開発者がそれぞれ果たすべき責任や遵守事項を盛り込んだ。
フルカワ・トシハル デジタル相は、この基準について「AIエージェント導入を検討する地方自治体や民間企業にとっても参考になる」と説明した。
デジタル庁は2027年2月ごろ、2機能を利用・改変・再配布できる「源内 OSS 2.0」として公開する計画だ。
源内は2025年5月にデジタル庁内で利用を開始し、2026年5月からは全省庁の職員約18万人を対象に大規模実証を進めている。実証期間は2027年3月まで。
政府は今回の取り組みにより、職員が反復業務ではなく、政策判断や付加価値の高い業務により多くの時間を振り向けられるようにする考えだ。