ビットコインが再び8万3000ドル近辺まで下落するなか、オンチェーン分析企業Glassnodeは、この水準が下値支持として機能するかを見極めるには、周辺価格帯の保有分布に加え、実際の買い需要が流入しているかをあわせて確認する必要があるとの見方を示した。
CryptoSlateが21日に報じた。Glassnodeは、米連邦準備制度理事会(FRB)の10月27〜28日の会合を前に、足元の価格帯を評価する際の需給分析の視点を提示した。
分析の軸となるのは、「現在値に近い価格帯にどれだけ保有が積み上がっているか」と「その売り圧力を吸収する買いが入っているか」を同時にみる考え方だ。特定の価格水準まで下落した、あるいは一時的にその水準で推移しただけでは、直ちにサポート水準と判断するのは難しいとしている。
8万3000ドル近辺についても、保有分布と実際の取引フローの両面を確認すべきだとした。近接する価格帯に保有が集中していても、それを受け止める需要が乏しければ、相場を支える根拠にはなりにくい。一方、継続的な買いが流入し、既存の保有分を市場で吸収できれば、その水準が下値支持として定着する可能性は高まるという。
Glassnodeは、「実際の買い」は単なる反発期待とは区別してみる必要があると強調した。一時的な値戻しやセンチメントの改善があっても、その価格帯で約定を伴う買いが続き、保有の吸収が進んでいるかを見極めるべきだとしている。
出来高の増加も、それだけで買い優勢を意味するわけではない。既存保有者の売りが膨らむ局面でも出来高は増えるためだ。取引が活発でも、価格が同じレンジで繰り返し押し戻される場合は、新規の買いが売りを十分に吸収できていない可能性があると指摘した。
FRB会合後は、発表直後の値動きと、その後の需給動向を切り分けてみることが重要になる見通しだ。利上げ・利下げの判断や今後の政策運営を巡る受け止め方から相場が反発しても、買いが伴わなければ上昇分を失う可能性がある。逆に、調整局面でも買いが維持されれば、その水準の下値支持の強さを確認する材料になり得るという。
今回の分析は、FRB会合前のビットコインの方向感を予測することよりも、現在の価格帯をどう評価するかの基準を示す点に主眼がある。8万3000ドル近辺で反発するかどうかに加え、その後も新規需要が続き、保有を吸収できるかが焦点となる。この価格帯が一時的な通過点にとどまるのか、それとも下値支持として定着するのかは、買い需要の持続性に左右される見通しだ。