Metaは、赤字が続くAIおよびハードウェア事業について、来年以降に収益性の改善が進むとの見通しを示した。対象となるのはAIアシスタント「Muse」と、VR・デバイス事業を担うReality Labsだ。
Business Insiderが21日(現地時間)に報じたところによると、マーク・ザッカーバーグCEOは第3四半期決算説明会で、MuseとReality Labsはいずれも現時点では十分な採算が取れていないと説明した。その一方で、来年から改善に向かうとの見方を示した。
Metaの四半期売上高の97%超は広告収入が占める。このため投資家の関心は、AI事業とハードウェア事業をいつ収益化できるかに集まってきた。
ザッカーバーグCEOは、先月投入したMuseについて、現段階では採算に乗っていないと認めた。運用に大量の計算資源を必要とするためだという。Metaは来年、演算効率の大幅な改善を進める方針で、これによって採算の改善を目指す。
同CEOは、演算効率は今後数年で急速に高まる可能性が高いとし、「演算効率の改善がこのペースで続けば、Museは複数年にわたって高い収益性を生み出せる」と述べた。
Museの収益化については、Muse経由の購入に少額の取引手数料を課す方式を想定している。ただ、提供地域は現時点で米国とカナダに限られる。ザッカーバーグCEOは、計算需要の大きさがグローバル展開を遅らせる要因の一つだと説明した。北米はMetaにとって相対的に収益性の高い市場でもある。
一方、VR・ハードウェア事業を担うReality Labsについても、赤字幅の縮小を見込む。Meta Ray-BanやVR関連機器を開発する同部門について、Metaは2026年の損失を180億〜190億ドル(約2兆9700億〜3兆1350億円)と予想。2027年には約150億ドル(約2兆4750億円)まで縮小するとの見通しを示した。
ザッカーバーグCEOは、Reality Labsも来年から収益性改善に向けた動きが進むと説明した。MetaのAIシステムが製品の活用を後押しし、事業の採算改善につながるとしている。
また、同CEOは長期戦略についても改めて強調した。「物理世界とデジタル世界を、日常的に身に着けるメガネに統合したホログラフィック体験へ向かう道は、VRから始まるという考えは変わらない」と述べた。スマートグラスとVR機器を、同じ技術進化の延長線上に位置付けていることを示した形だ。
MetaがAIアシスタントと次世代デバイスを新たな収益源として育成する中、来年はMuseの演算効率改善と展開地域の拡大、Reality Labsの赤字縮小が成果を測る焦点となりそうだ。