イーロン・マスク氏。SpaceXの2028年売上高1兆ドルに強気な見方を示した。写真=Shutterstock

イーロン・マスク氏は、SpaceXの売上高が2028年に1兆ドルへ達する可能性があるとの強気な見通しを示した。ただ、市場では達成のハードルは高いとの見方が広がっている。

米Business Insiderが21日(現地時間)に報じたところによると、マスク氏はX(旧Twitter)への投稿で、「荒唐無稽に聞こえるかもしれないが、SpaceXが2028年に売上高1兆ドルを達成することは、もはや不可能ではない」と述べた。

従来の想定より前倒しした格好だ。マスク氏は8月、SpaceX内部で2030年に売上高1兆ドルを見込んでいると説明し、2029年の達成についても「ゼロではない」と発言していた。今回は、その目標時期をさらに1年早めたことになる。

同氏は同日に開かれたSpaceXの第3四半期決算説明会でも、2027年末までに年間売上高が5000億~1兆ドルに達する可能性があると語った。これに対し、JPモルガンは決算発表後、2027年の売上高を2540億ドルと予想している。

足元の業績は高い伸びを示している。SpaceXは前四半期の売上高が150億ドル近くに達し、前年同期比161%増だったと明らかにした。一方、2025年通期の売上高は190億ドルに届かなかった。2028年に1兆ドルを達成するには、今後3年で売上高を約53倍に伸ばす必要がある。

成長を支えた主力は「超知能」部門だ。同部門の売上高は約8億ドルから76億ドルへと急増し、増加率は830%に達した。SpaceXは増収要因として、新たなクラウドサービス契約、最近買収したCursor関連の約6億ドルの売上高、法人向けのGrok導入拡大を挙げた。

1兆ドルという目標は、世界的な巨大企業と比べても際立つ。昨年のAmazonとWalmartの純売上高は、ともに7000億ドルをわずかに上回る水準だった。SpaceXが2028年に1兆ドルへ到達すれば、両社の昨年実績を40%超上回る計算になる。

もっとも、市場の見方は慎重だ。Saxo Bankの英国投資ストラテジスト、ニール・ウィルソン氏は、SpaceXの2028年売上高1兆ドル見通しについて「達成は困難な目標だ」と指摘。短期間で需要が急増しなければ実現は難しいとして、1兆ドル到達の可能性自体は否定しない一方、2028年までの達成には否定的な見方を示した。

なお、マスク氏はTeslaとSpaceXの合併可能性を検討する委員会を設置したことも明らかにした。ただ、今回示した売上高見通しにTeslaの業績が含まれるかどうかは明らかではない。Teslaの昨年売上高は約950億ドルだった。

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