米Otherlabは、太陽光パネルで航続距離を補える2人乗りEVスクーター「Lightfoot」を米国で発売した。都市部の近距離移動を想定したマイクロモビリティで、日照条件が良ければ1日最大29km分の走行距離を太陽光で上乗せできるのが特徴だ。
電気自動車メディアのElectrekが10月6日付で報じた。Otherlabはサンフランシスコに拠点を置く研究開発企業で、Lightfootの販売と納車を始めた。車体両側に太陽光パネルを備え、システムの総出力は240W。好条件下では1時間当たり約5〜6km分の充電が可能としている。
Lightfootの最高速度は時速20マイル(約32km)。52V・1560Whのバッテリーを搭載し、1回の充電で最大37マイル(約60km)を走行できる。走行中だけでなく駐車中も太陽光で充電でき、近距離利用が中心のユーザーでは充電の手間を減らせるという。
設計面では、最高速よりも積載性と登坂性能を優先した。前後輪にそれぞれ750W級のギアードハブモーターを搭載し、ピーク出力は各1000W。合計トルクは160Nmとなる。Otherlabは、高速走行向けの電動バイクではなく、自転車レーンや都市部の道路での利用を想定したマイクロモビリティとして位置付けている。
実用装備も充実させた。車体内部には45Lの施錠可能な防水収納ボックスを備え、食料品などを積載できる。長めのベンチシートは2人乗りに対応。前後サスペンション、油圧ディスクブレーキ、14インチ級タイヤ、2000ルーメンのヘッドライト、加速度計連動のテールライト、120dBホーン、Bluetooth対応ディスプレイ、回生ブレーキも搭載する。
充電は家庭用コンセントに対応する。230Wのオンボード充電器を内蔵し、満充電までの時間は約4時間。電力のすべてを太陽光で賄う仕様ではないが、短距離利用が中心なら充電頻度を抑えられる点を差別化ポイントとしている。
初期販売モデルは100台限定の「Launch Edition」で、価格は送料込みで4495ドル。予約には返金可能な100ドルのデポジットが必要となる。カラーはスカイブルーとソーラーオレンジの2色を用意した。
一方で、公道走行の可否は地域の規制に左右される可能性がある。Otherlabは免許や登録なしで利用できるとしているが、米国のマイクロモビリティ関連法規は州や自治体によって異なる。最高速度が時速32km未満でも、すべての地域で自転車と同じ基準が適用されるわけではない。
Lightfootは一般的な電動スクーターに比べて高価格帯だが、太陽光パネル、密閉型の収納スペース、2人乗り構造を組み合わせた点が特徴だ。電動自転車と自動車の中間を狙う新たな都市型モビリティとして、どこまで支持を広げられるかが普及の鍵を握りそうだ。