金融監督院は7日、金融業界でハッキング事故が相次いでいることを受け、主要証券会社21社に対し、ITセキュリティと内部統制体制の全面的な再点検を求めた。投資家被害の可能性を迅速かつ正確に把握し、必要に応じて保護措置を速やかに講じるよう要請している。
同院は同日、主要証券会社21社の監査担当者を対象に「投資家中心の内部監査機能強化に向けた懇談会」を開催し、ITセキュリティと投資家保護体制の強化策を協議した。
ソ・ジェワン金融投資部門副院長補は会合で、最近の金融業界のハッキング事案に触れ、「各社は強い危機意識を持ち、ITセキュリティと点検体制を全面的に見直してほしい」と述べた。
そのうえで、投資家被害の兆候などを迅速かつ正確に把握し、必要な場合は保護措置を直ちに実施するよう求めた。
金融監督院は、ITセキュリティ対策に加え、証券会社の営業現場で投資家保護のための内部統制が実際に機能しているかについても重点的に点検するよう要請した。
ソ副院長補は、投資家保護のプロセスが現場で適切に作動しているかを綿密に点検する必要があるとして、監査組織の役割を強調した。
具体的には、商品説明書への虚偽・不備記載や、営業過程で私用携帯電話を使って投資勧誘の記録を残さないといった違法行為が繰り返されている点を問題視した。
同氏は、「基本的なルールすら守られない違法行為が慢性的に繰り返されているにもかかわらず、内部統制が適切に機能してこなかったことへの懸念は大きい」と述べた。
また、証券業界の量的成長に見合う水準まで、内部統制を引き上げる必要があるとの認識も示した。
ソ副院長補は「証券業界が過去最高水準の量的成長を遂げた背景には、資本市場の公正性と透明性に対する投資家の期待がある」としたうえで、「現在の証券会社の内部統制水準が、こうした期待に応え、十分な信頼を与えられているのかを根本から見直す必要がある」と語った。
監査組織の役割については、事後対応型から予防重視へ転換すべきだと強調した。
ソ副院長補は「各社の監査組織は、事後対応型の監査ではなく、事前予防型の監査を通じて先回りした投資家保護に力を注ぐべきだ」と述べ、経営陣に対しても、監査組織への人的・物的支援を拡充し、監査能力を強化するよう求めた。
会合ではこのほか、最近の商品設計・製造プロセスに関する点検結果に加え、流動性供給者(LP)業務の遂行過程で生じ得る株式貸借営業に関する留意事項も共有した。
金融監督院は証券会社に対し、信用融資の自主管理強化策が現場に定着するよう、投資家への案内とリスク管理を徹底することも求めた。
あわせて、虚偽・誇大広告の根絶に向けた広告業務の総合改善策について、後続措置が適切に履行されているかを各社で点検するよう要請した。
業界側は、営業プロセス全般で投資家保護とリスク管理体制が実際に機能しているかを改めて点検し、内部統制を強化する方針を示した。