Skydanceは、Warner Bros. Discoveryの1100億ドル(約16兆5000億円)規模の買収を完了し、HBO Max、Paramount+、discovery+の3つの配信サービスを将来的に単一サービスへ統合する方針を明らかにした。新サービスの名称、提供開始時期、料金は現時点で公表していない。
米ITメディアEngadgetが6日(現地時間)に報じた。新会社の社名はSkydanceとする。現在展開しているHBO Max、Paramount+、discovery+については、時間をかけて1つのサービスに集約していくとしている。
この配信事業の統合は、従来から示されていた構想でもある。Skydanceの最高経営責任者(CEO)デービッド・エリソン氏は、これまでParamount+とHBO Maxの統合構想を進めてきた。
当時は、統合が実現した場合、消費者向け直販サービスの契約者数が2億人をやや上回る規模になるとの見通しも示されていた。エリソン氏は、合併後もHBOは独立して運営されると強調している。
人事面でも統合方針がにじむ。Skydanceは、HBOのCEOであるケーシー・ブロイス氏を、消費者向け直販事業の共同議長兼最高コンテンツ責任者(CCO)に任命した。
今回の合併により、SkydanceはParamountとWarner Bros. Discoveryが保有する大型映画スタジオに加え、CBSやCNNなどの放送ネットワーク、HBO MaxやParamount+などの配信事業を傘下に収めた。あわせて、DC、「ハリー・ポッター」、「ゲーム・オブ・スローンズ」、「ミッション:インポッシブル」、「ロード・オブ・ザ・リング」、「スター・トレック」、「ルーニー・テューンズ」、「スポンジ・ボブ」などの主要知的財産(IP)も新会社へ移る。
Skydanceは合併後、劇場公開作品を年間30本、テレビ番組とシリーズを180本超投入する計画だ。ニューヨーク証券取引所ではティッカーシンボル「SKYD」で取引を開始し、Warner Bros. Discovery株はナスダックで売買停止となる。
一方で、大型統合に伴う負担も小さくない。Skydanceはすでに従業員に対し人員削減の可能性を通知しており、合併に伴って約800億ドル(約12兆円)の負債を引き継ぐ見通しとされる。
このため同社には、配信事業の成長とキャッシュフローの維持を両立させながら、劇場映画事業の収益改善を進める課題が残る。
今回の取引は、約1年に及ぶ交渉と規制当局の審査を経て成立した。米国内の複数州が提起した訴訟で一時遅れも生じたが、カリフォルニア州が先月、和解によって訴訟を終結させ、手続き上の障害は解消された。
また、米連邦最高裁のエレナ・ケーガン判事は、取引差し止めを求める緊急申し立てを退けた。
今後の焦点は、3つの配信サービスをどのような形で単一サービスへ統合するかに移る。Skydanceは、統合後のサービスの名称、開始時期、料金の詳細をまだ明らかにしていない。