ビットコインは8万6000ドル前後でもみ合う展開が続いている。米主要株価指数がそろって過去最高値を更新したものの、8万7000ドル近辺に積み上がった売り注文が上値を抑え、戻りは限定的となった。市場では、8万7000ドルを上抜けられるかに加え、21日単純移動平均線(SMA)が位置する8万3500ドル近辺を維持できるかに注目が集まっている。
Cointelegraphによると、10月6日のBTC/USDは8万6000ドル近辺で推移し、8万7000ドル回復を試した。ただ、前日に上放れに失敗した流れを引き継ぎ、この日も上昇の勢いは鈍かった。
米国株市場では主要指数がそろって最高値を更新した。S&P500指数は7835、Nasdaq100指数は3万1312、Nasdaq総合指数は2万7683まで上昇し、それぞれ過去最高値を付けた。
株高の背景には、米連邦準備制度理事会(Fed)による2026年10~12月期の利上げ観測が後退したことがある。Mosaic Assetは、Fedを巡る見方の変化と利上げペースの鈍化が、持続的な上昇相場の触媒になり得ると指摘した。一方で、上昇が一部の大型テクノロジー株に偏っている点は相場の重しだとみている。
同社は、先週のS&P500構成銘柄のうち、50日SMAを上回って推移した銘柄の比率が25%にとどまったとも説明した。こうした売られ過ぎの広がりは年内にもう一度確認され、その際には相場反発のきっかけになったと評価している。
ビットコインと米国株の連動性も強まっている。CryptoQuantのデータでは、ビットコインとS&P500の相関係数は10月2日時点で0.51となり、6月初旬以降で最も高い水準を記録した。株高は暗号資産市場のセンチメント改善につながる一方、ビットコインには需給面の重しが残っている。
短期的な最大の重しは、8万7000ドル近辺に集中する売り注文だ。CoinGlassの集計では、この日の流動性が最も厚かった価格帯は8万7000ドル付近だった。8万6500ドルにかけても段階的に売り注文が積み上がっており、上方向の値動きが抑えられていることを示している。価格が切り上がるほど戻り売りも厚くなる構図で、短期的には強い買いが入らなければ上抜けは容易ではないとの見方が出ている。
一方、下値の目安としては8万3500ドル近辺が意識されている。暗号資産取引プラットフォームMaterial Indicatorsの共同創業者、キース・アレンは、ビットコインの21日SMAが位置する8万3500ドル台を主要な支持帯として挙げた。
キース・アレンは10月1日の分析で、8万3555ドル近辺の値動きに加え、8万2500ドルの支持線を試す展開になるかどうかを注視していると説明した。あわせて、買いが月次シグナルの無効化水準である8万7375ドルを上回れるかどうかも重要だとした。
市場では、米国株のリスク選好回復と、ビットコイン現物市場での厚い売り注文との綱引きが続いている。このため短期的には、8万7000ドルの上値抵抗を突破できるか、8万3500ドルの支持を維持できるかが焦点となる。
テクニカル面では、8万6500ドルが引き続き構造的な上値抵抗として意識されている。下値支持の目安は、15分足で8万6100ドル、4時間足で8万5500ドル、日足では21日SMAと重なる8万3500ドルだ。さらに、マクロ面の支持水準としては、50週SMAが位置する7万7200ドルも挙げられている。